2015 Fiscal Year Annual Research Report
クロマチン構造上における減数分裂期組換えの分子機構
Project/Area Number |
13J03652
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
小林 航 早稲田大学, 理工学術院, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 減数分裂期組換え / RAD51 / DMC1 / クロマチン / ヌクレオソーム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、相同組換え酵素RAD51およびDMC1の機能差異を明らかにし、減数分裂期組換えの分子機構を明らかにすることを目的とする。本年度はクロマチン構造上におけるRAD51とDMC1の機能差異に着目し、研究を行った。これまでに申請者は、DMC1-単鎖DNA複合体のヌクレオソームに対する結合性は、RAD51と比較して著しく低いことを見出している。本年度では、ヌクレオソームがDMC1-単鎖DNA複合体の結合を阻害する理由を明らかにすることを試みた。そこで、ヌクレオソームを構成するヒストンのN末端(ヒストンテール)に着目し、H2A、H2B、H3、H4のそれぞれのヒストンテールを欠損させたヌクレオソームを試験管内で再構成した。再構成したヌクレオソームを用いて、ヒストンテールがRAD51-単鎖DNA複合体およびDMC1-単鎖DNA複合体のヌクレオソームに対する結合性に与える影響を解析した。その結果、ヒストンテールはDMC1-単鎖DNA複合体のヌクレオソームに対する結合を阻害することを明らかした。 本年度は新たな研究展開として、減数分裂期組換えにおけるシナプトネマ複合体の機能に着目し、研究を開始した。シナプトネマ複合体は、減数分裂期特異的な染色体構造であり、減数分裂期組換えの進行に必須である。シナプトネマ複合体構成因子の中でも、lateral elementを構成するSYCP3は減数分裂期組換えにおいて重要な役割を果たすことが、マウスを用いた解析から明らかになっている。そこで、SYCP3をリコンビナントタンパク質として精製し、SYCP3がRAD51とDMC1の相同的対合反応に与える影響を解析した。その結果、SYCP3はRAD51依存的な相同的対合反応を阻害するのに対し、DMC1依存的な相同的対合反応には影響を与えないことがわかった。現在、これらの分子機構の解明に向けた解析を行っている。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)
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[Presentation] Biochemical analyses of RAD51 and DMC1 in the synaptonemal complex2015
Author(s)
Wataru Kobayashi, Motoki Takaku, Mutsumi Teramoto, Shinichi Machida, Hiroaki Tachiwana, Noriko Hosoya, Kiyoshi Miyagawa, Kazumitsu Maehara, Yasuyuki Ohkawa, and Hitoshi Kurumizaka
Organizer
International Symposium on Chromatin Structure, Dynamics, and Function
Place of Presentation
Awaji Yumebutai International Conference Center, Awaji, Japan
Year and Date
2015-08-23 – 2015-08-26
Int'l Joint Research
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