2014 Fiscal Year Annual Research Report
濡れ性を制御したメソ多孔体中の水の解析と金属イオン分離性能の評価
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13J03702
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
青木 淑恵 名古屋大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | メソポーラスシリカ / 細孔内水 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、濡れ性を制御したメソ多孔体中の水の解析を行い、多孔体中の水の状態と金属イオン吸着脱離特性に関する相関を得ることを目的としている。平成26年度は、メソポーラスシリカ(シリカSiO2多孔体)を対象として、自己組織化単分子膜成膜による細孔内壁の濡れ性制御と、赤外分光法による細孔内水計測法の確立と構造発展の評価・解析を行った。赤外分光法による細孔内水計測のため、細孔内水を選択的に検出する赤外分光法測定システムを構築した。測定系の水制御により、細孔内含水量の変化に対応した赤外分光スペクトルを得ることができた。細孔内水分子間の水素結合形成の度合いを分析したところ、細孔内に閉じ込められた水はバルクの水に比べて水素結合ネットワークの発達が乏しいこと、特に細孔壁近傍でその傾向が顕著であると分かった。すなわちメソポーラスシリカ細孔は水分子に対し、水素結合ネットワーク発達を妨げ、水分子を動きやすくする特性があることが示された。また、メソポーラスシリカの細孔の大きさによってもネットワーク発達に違いがあることが示され、特に細孔径約2 nmを境に、束縛状態に違いがあることが示唆された。また、フルオロ基付与により表面を疎水化した細孔内においても、水の水素結合ネットワークの発達が妨げられる傾向が見られた。つまり、細孔内における水の状態は、細孔の大きさと表面状態に強く影響を受けることが示された。また、メソポーラスシリカ細孔に対し水溶液のpH制御によって金属イオンを吸着させ、還元によってナノ粒子合成できることを示した。さらに、メソポーラスシリカを原料とする金属酸化物結晶の育成を行った。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)