2013 Fiscal Year Annual Research Report
非侵襲的脳機能画像法による他者の顔の価値表象に関わる神経機構の解明
Project/Area Number |
13J03819
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
伊藤 文人 京都大学, こころの未来研究センター, 特別研究員(PD)
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Keywords | 認知神経科学 / 価値表象 / 顔 / 機能的磁気共鳴画像法 / 加齢 |
Research Abstract |
研究課題1-高齢者における顔の価値表象に関わる神経機構の検討 上記研究課題について、本年度は機能的磁気共鳴画像法(functional magnetic resonance imaging : fMRI)により得られた脳活動データの解析を行う段階まで到達することができた。脳活動データの解析から、高齢者においても腹内側前頭前野が他者の顔の価値表象に重要な役割を果たしていることが明らかとなった。まだ十分な解析は実施できていないため、今後は行動データ・脳賦活データについて更なる検討を行う予定である。高齢者のデータと若年者のデータ(以前同様の実験パラダイムを用いて取得したデータ)を統合的に検討し、論文発表を行う予定である。更に本年度は、他者の顔に対する価値表象機構の検討に関連し、眼窩前頭皮質が他者の顔の魅力度の認知に関わっていることを報告した(Ueno et al., 2014, Neurosci Lett)。本研究課題からも、前頭葉の腹内側領域が他者の顔の価値表象に重要な役割を果たしていることが明らかとなった。 研究課題2-自閉症における顔の価値表象に関わる神経機構の検討 本年度は研究課題1を遂行していたため、本研究課題は来年度以降に実施する予定である。被験者の特性を踏まえ、実験プログラムや実験刺激の修正が必要となる可能性があることから、被験者リクルートに先立ちそれらの準備を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は予定していた研究課題のデータ解析を行う段階まで到達することができたことから、概ね順調に研究計画を遂行できていると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度以降は、高齢者のデータ解析を中心に研究を遂行していく予定である。
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Research Products
(8 results)