2014 Fiscal Year Annual Research Report
顔の無意識的脳内表象過程を探る:知覚交代現象を用いた脳磁場反応解析
Project/Area Number |
13J03846
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
久米 迪子 九州大学, 医学系学府, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 両眼視野闘争 / 顔認知 / 視覚的気づき |
Outline of Annual Research Achievements |
【研究の概要】本研究は、両眼視野闘争 (binocular rivalry: BR)により、顔刺激と家刺激を知覚競合させ、顔の情報が入力されているが「視覚的に認知されていない」とき、また「視覚的に認知されているとき」の脳内処理機構の違いを明らかにすることを目的とした。本研究では、顔画像として、「ヒトの顔」、「サルの顔」、顔刺激のコントロール画像として「家」画像を用いて実験を行った。これら画像の組み合わせを断続的に呈示し、それぞれの刺激の認知に応じて誘発反応を計測した。脳活動は306ch全頭型脳磁場計測装置(MEG)によって計測した。またBR条件のコントロールとして単眼のみに刺激を呈示する疑似視野闘争条件(Pseudo rivalry: PR)を用いた。 【2013年度の内容から大幅な実験手続きの変更を行った】A.MEGによる両眼視野闘争を用いた視覚的気付き前後で生じる顔情報処理機構の検討(周波数解析)⇒誘発反応による検討に変更 B.視覚的気付き前後で生じる顔情報処理機構の機能的連関の検討(ビームフォーマ―による電流源推定を行う計画だった。)⇒最小ノルム法による誘発反応の電流源推定へ変更 C.疑似視野闘争条件による顔認知特異的脳活動の検討(周波数解析)⇒2014年から中止。誘発反応による検討に変更 【結果】手続きの変更の結果、有用なデータを多く取得できるようになった。本研究の結果、(1)顔認知に関連するM170の出現には視覚的な気づきが極めて重要であること(2)知覚競合状態で生じたM170にも顔の種類による潜時差が現れること(3)本研究でM170より速い成分として観察されたM130には刺激の種類による違いが見られないことが分かった。本研究の結果は英語論文にまとめ終えており、現在投稿中の状態である。また、本研究の成果はH26基礎心理学会(12月)で報告することができた。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)