2014 Fiscal Year Annual Research Report
エピゲノム制御を介した糖・脂質代謝関連遺伝子の転写制御機構
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13J03967
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
井上 聖哉 東京大学, 農学生命科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | SREBP / ChREBP / 脂肪肝 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.昨年度の検証により、SREBP-1cとChREBPβは組織によって遺伝子発現量が大きく異なるが、このような発現制御機構には、従来までに知られているようなDNAメチル化を介した転写制御機構ではなく、全く別の転写制御機構が関与する可能性が示された。 2.スターチ食、もしくはフルクトース食をマウスに10週間与えて脂肪肝を進行させた後の肝臓における遺伝子発現量を測定した。その結果、スターチ食を摂取させたマウスと比較して、フルクトース食を摂取させたマウスでは肝臓におけるChREBPβの発現量が増大し、これと同調して解糖系・脂質生合成系酵素の発現量が増大した。この時、フルクトース食の摂取により肝臓SREBP-1cのmRNA発現量も増大したが、脂質生合成系酵素の転写反応に直接的に関与する活性型SREBP-1のタンパク質発現量に変化は認められなかった。以上の知見から、フルクトースの過剰摂取などによる脂肪肝の進行には肝臓におけるChREBPβの発現増大が関与する可能性が考えられた。 3.アデノウイルス遺伝子導入法を用いて、肝実質細胞、およびマウス個体にChREBPβを過剰発現させた際の肝臓における変化を調べた。その結果、ChREBPβの過剰発現により、肝実質細胞、およびマウス肝臓における解糖系・脂質生合成系酵素の発現量が顕著に増大した。肝実質細胞では通常の培養条件では見られないような脂肪滴の形成と細胞内中性脂肪量の増大が認められ、マウス個体では顕著な脂肪肝の進行が確認された。以上の検証により、ChREBPβの発現増大は肝臓における脂肪蓄積を促進し、脂肪肝を進行させる方向に働くことが実験的に証明された。 本研究により、肝臓におけるChREBPβの機能を明らかにしたことで、「糖類の過剰摂取に伴って脂肪肝が進行する分子機構」の一端を示すことができた。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)