2014 Fiscal Year Annual Research Report
環境ストレス誘導性転写因子DREB2Aの新規相互作用因子NF-Yの機能解析
Project/Area Number |
13J04185
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
佐藤 輝 東京大学, 農学生命科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 植物 / シロイヌナズナ / イネ / ストレス / 高温 / 乾燥 / 転写制御 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、シロイヌナズナの乾燥、高温ストレス誘導性の転写因子であるDREB2Aに対するさらなる詳細な制御機構の解明と、その制御機構を用いた応用利用の検討を行った。前年度には、DREB2Aの高温ストレス特異的な標的遺伝子の発現が上昇するようなNF-Yタンパク質を単離したが、その相同タンパク質の内から、乾燥ストレス特異的なDREB2Aの標的遺伝子の発現が上昇するような因子を単離した。この因子の過剰発現体では、植物の塩ストレス耐性が向上し、さらに塩ストレス条件下においてDREB2A標的遺伝子の発現が向上することが明らかになった。また、DREB2A標的遺伝子であるHsfA3のプロモーター上において、前年度に単離したNF-Y三量体(NF-YA2、NF-YB3、NF-YC10/DPB3-1)がどの領域に作用するかを解析した。その結果、HsfA3プロモーター上における特定の領域が三量体の結合配列を含む候補として単離された。また、その領域には既知の結合配列が存在しないことから、新規の配列に三量体が結合することが示唆された。さらに、シロイヌナズナにおいて生育に悪影響を与えること無く、高温ストレス耐性を向上させることが明らかになっていたNF-YC10/DPB3-1を過剰発現したイネを作出し、高温ストレス耐性の評価を行った。その結果、シロイヌナズナNF-YC10/DPB3-1を過剰発現したイネでは、植物の生育や収量に変化を与えること無く、高温ストレスに対する耐性が向上していることが示唆された。また、いくつかの高温ストレス誘導性遺伝子の発現が、対照の植物よりも上昇していることが確認された。上記のように、本年度の研究により、転写因子DREB2Aのさらなる詳細な制御機構を明らかにし、さらにその制御機構を応用的に利用できる可能性が示唆された。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Arabidopsis DPB3-1, a DREB2A Interactor, Specifically Enhances Heat Stress-Induced Gene Expression by Forming a Heat Stress-Specific Transcriptional Complex with NF-Y Subunits2014
Author(s)
Hikaru Sato, Junya Mizoi, Hidenori Tanaka, Kyonosin Maruyama, Feng Qin, Yuriko Osakabe, Kyoko Morimoto, Teppei Ohori, Kazuya Kusakabe, Maika Nagata, Kazuo Shinozaki, Kazuko Yamaguchi-Shinozaki
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Journal Title
Plant Cell
Volume: 26
Pages: 4954-4973
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
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