2014 Fiscal Year Annual Research Report
脂質・タンパク質ラジカルの選択的検出・同定手法の開発
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13J04222
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
松岡 悠太 九州大学, 薬学府, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | フリーラジカル / ニトロキシド / 脂質 / タンパク質 / 光化学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、前年度までに明らかとした蛍光ニトロキシドの消光機構を基盤原理とし、脂肪酸由来ラジカル種の新たな蛍光検出プローブの論理的な設計・開発に成功している。この度開発した蛍光プローブは、通常状態ではほとんど蛍光発光を示さないが、脂肪酸由来のラジカル種とラジカル-ラジカルカップリング反応により共有結合を形成することで蛍光発光を示す。また反応生成物の質量分析の結果より、それらラジカル種の構造推定が可能となることから、本プローブは生体内で発生する脂質由来のラジカル種の解析に極めて有用であると言える。来年度は、これら新たに開発した蛍光検出プローブを用い、様々な病態モデル動物において生成する生体内ラジカル種の解析に着手する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、これまでに明らかとしたニトロキシド化合物の蛍光消光機構を基に生体内ラジカル種を高感度に検出可能な蛍光検出プローブの開発に成功している。本知見は生体内ラジカル種と様々な疾患の関与を検討していく上でに極めて有用な検出試薬であり、当初の研究目的をおおむね達成していると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度は、本年度に新たに開発した蛍光検出プローブを用い、様々な病態モデル動物において生成する生体内ラジカル種の検出、さらには構造解析を行うことにより、生体内で生じるラジカル種が疾患の発症や進展にどのように関与しているかを明らかにする。
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Research Products
(2 results)