2014 Fiscal Year Annual Research Report
ルテニウム(0)錯体による置換アルケンの化学、位置および立体選択的二量化反応
Project/Area Number |
13J04284
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
廣井 結希 東京農工大学, 大学院工学府, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 交差二量化反応 / 置換アルケン / 共役ジエン / ルテニウム錯体 / 触媒 / 選択的 / ジエン配位子 / キラル |
Outline of Annual Research Achievements |
・キラルジエンを配位子として持つ新規ルテニウム錯体触媒の合成 キラルジエン配位子の置換基の影響を探るため、ナフチル基を有するキラルビシクロオクタジエン配位子を持つ新規ルテニウム(0)触媒の合成を行った。また、一部の配位子を持つ錯体に関しては、還元がうまくいかず、目的生成物は得られず、配位子によって還元条件を変える必要があることが判明した。 ・基質適用範囲の探索 ジベンゾシクロオクタテトラエンを支持配位子として持つ触媒を用いることで、これまで困難であった多置換共役ジエン置換アルケン間の交差二量化反応が高収率、高選択性で進行する事を明らかとした。また、シクロオクタジエン配位子を持つを支持配位子として持つ触媒を用いることで、共役ジエンと2, 5-ジヒドロフランの交差二量化反応が進行することを明らかとした。本触媒系を利用することにより、多置換アルケンの合成や医薬品前駆体の合成がより簡便になると期待できる。 ・エナンチオ選択的交差二量化反応 反応条件検討を行った。本反応系においては、不斉収率はアクリル酸エステルのエステル部位の立体と、基質の共役ジエンアクリル酸エステル比に依存することが判明した。 ・DFT計算による基質選択性の考察 交差二量化反応における基質選択性の発現要因を探るため、メタクリル酸メチルと、ジヒドロフランまたはシクロペンテンの交差二量化反応の反応結果を元に基質の電子的な効果を考察した。実際の反応結果とDFT計算による基質の電子的な性質の比較から、LUMOがより低い方が高い基質選択性で交差二量化反応が進行することが明らかとなった。これは、反応の際の置換アルケンのRu(O)種への配位の安定性に、Ru(O)から置換アルケンのLUMOへの電子の逆供与が大きな影響を与えるためであると考えられ、この反応における基質選択性の電子的効果の一端を明らかにした。
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Research Progress Status |
本研究課題は平成26年度が最終年度のため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題は平成26年度が最終年度のため、記入しない。
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Research Products
(3 results)