2013 Fiscal Year Annual Research Report
iPS細胞を用いた小児免疫疾患の病態解析と治療法の探索
Project/Area Number |
13J04611
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
尾崎 富美子 京都大学, iPS細胞研究所, 特別研究員(PD)
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Keywords | iPS細胞 / 単球 / マクロファージ / 血管内皮細胞 / 血球分化 |
Research Abstract |
iPS細胞から単球や好中球、樹状細胞、マクロファージへの分化誘導を行った。 (文献番号1) 対象疾患の病態形成に必要と考えられる単球や好中球、樹状細胞、マクロファージをiPS細胞から分化誘導を行い、細胞内構造の観察、各細胞に特異的に発現している分子の発現を調べることにより評価を行った。従来、単球、樹状細胞、マクロファージ分化系は、OP9フィーダーシステムを用いた系であったが、当研究室の丹羽らによって、より安定かっ定量的なヒトES/iPS細胞からの造血細胞分化法をXeno-free, feeder-freeの系で確立している(PLoS One. 2011 ; 6 (7) : e22261)。この方法を応用して、サイトカインや培地の条件を検討し、血球前駆細胞→単球→樹状細胞・マクロファージへのステップワイズな分化法を当研究室の柳町らと共に行った(文献番号1)。この方法を用いることにより、さまざまなiPS細胞から安定してサイトカイン産生能や遊走能を有する機能的な単球や樹状細胞、マクロファージを分化誘導する事が可能となった。 ・iPS細胞から血管内皮細胞への分化誘導を行った。 申請者らは病態形成の仕組み知るために、血管内皮細胞に着目し、ヒトで組織特異的異常、免疫応答をinv vitroで構築する系を立ち上げる必要があると考えた。そこで、ヒトiPS細胞から血管内皮細胞への分化誘導を行い、血管内皮細胞で特異的に発現している分子の発現を調べることにより評価を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画の通り、iPS細胞から疾患で原因になると予想される細胞へのin vitroでの分化に成功した。
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Strategy for Future Research Activity |
現在までは、健常者由来のiPS細胞にて目的の細胞への分化に成功しているが、今後は疾患特異的なiPS細胞を使った血球・組織細胞分化を行い、より詳細な病態形成機構を探求していく予定である。
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Research Products
(4 results)