2016 Fiscal Year Annual Research Report
iPS細胞を用いた小児免疫疾患の病態解析と治療法の探索
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13J04611
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
尾﨑(本田) 富美子 京都大学, iPS細胞研究所, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | iPS細胞 / 免疫学 |
Outline of Annual Research Achievements |
CRISPR/Cas9ゲノム編集技術を用いたNNS患者由来iPS細胞へのPSMB8遺伝子修復と健常ES細胞へのPSMB8変異遺伝子の導入を行い、PSMB8 (免疫プロテアソームβ5i)変異有無以外は遺伝的に均一なiPS/ES細胞の作製に成功した。また、iPS/ES細胞から単球系細胞への単球分化を行い、そこに熊本大学千住覚先生らが報告した遺伝子群(Hum Immunol 2013;74:1400-1408)を導入することにより、PSMB8変異有無の同一遺伝的iPS/ES細胞由来単球株を作製した。これにより、iPS/ES細胞から分化するごとの実験的なばらつきを最小限に抑えることが可能となり、iPS/ES細胞より分化誘導を行った病態関連細胞の安定的な供給が可能となった。これらのiPS/ES細胞由来単球株がNNS患者と同じ表現型を示すかについて検討したところ、変異型PSMB8単球細胞群は、IFN-gamma + TNF-alpha 刺激後のプロテアソーム機能活性が野生型PSMB8単球細胞群に比して減弱しており、また変異型PSMB8単球細胞群は、炎症性サイトカインであるIL-6と炎症性ケモカインであるMCP-1、IP-10の産生が野生型PSMB8単球細胞群に比して顕著に亢進していた。これらの表現型は、NNS患者末梢血由来単球でも同様に認められたことから、我々は、iPS/ES細胞由来単球系細胞株を用いたNNSの病態再現に成功しており(submitted)、創薬開発、及び病態解析を実現するための技術的課題を克服したと言える。さらに、変異株における異常特性を是正する活性を指標に、治療薬の候補化合物の同定にも成功した。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)