2015 Fiscal Year Annual Research Report
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13J04823
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
佐野 昂迪 慶應義塾大学, 理工学部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | Stark元 / モチーフ / 同変玉河数予想 / Euler系 / Kolyvagin系 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度はStark元の一般化に関する研究、及び高階Kolyvagin系に関する研究を行った。 Stark元はL関数のs=0での値に対応する代数的な元である。私はBurns教授と栗原教授との共同研究で、Stark元の一般のTateモチーフに対する一般化として「一般Stark元」を定義し、その性質について追及した。より具体的には、異なる2つの一般Stark元の間にある合同式が成立することを予想として定式化し、それが同変玉河数予想からの帰結であることを示した。この合同式予想は古典的なKummer合同式の一般化とみなすことができる。また、合同式予想はアーベル体の場合にはHuber-Wildeshausによる円分元の性質、及びKatoの明示相互法則により正しいことが証明され、さらに基礎体が総実体の場合にはDeligne-Ribetのp進L関数の性質により証明でき、Solomonによる明示相互法則の一般化となっていることもわかった。 高階Kolyvagin系は最近MazurとRubinにより導入された概念である。私はBurns教授との共同研究で以下のような結果を得た。まず、数論的複体のdeterminant加群のなす系から高階Euler系が代数的に構成されることを示し、そのような高階Euler系からは高階Kolyvagin系が自然に構成されることを示した。高階Euler系から高階Kolyvagin系が構成できるかどうかはこれまで未知であったが、この研究により初めて両者の間に自然な関係があることがわかった。特に、同変玉河数予想からの帰結として、L関数の値と関係する高階Kolyvagin系が構成できることがわかった。MazurとRubinによる高階Kolyvagin系の理論は係数を単項イデアル環としていたが、我々はそのような環上の群環を考え、彼らの理論の同変係数に対する一般化も成し遂げた。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] On zeta elements for G_m2016
Author(s)
David Burns, Masato Kurihara, Takamichi Sano
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Journal Title
Documenta Mathematica
Volume: 印刷中
Pages: 印刷中
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research / Acknowledgement Compliant
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