2013 Fiscal Year Annual Research Report
日米におけるアジア系ニューカマーの子どものホーム構築過程に関するエスノグラフィー
Project/Area Number |
13J04932
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Research Institution | International Christian University |
Principal Investigator |
徳永 智子 国際基督教大学, 社会科学研究所, 研究員
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Keywords | ホーム / ディアスポラ / アジア系アメリカ人 / 居場所 / ニューカマー / エスノグラフィー / 移民 / アイデンティティ |
Research Abstract |
本研究の目的は、アジア各国から日本およびアメリカに移住した子どもたちがいかにして「ホーム」を形成しているかを検討することで、移民の子どもたちのホーム概念を深めることである。平成25年度は、主に、1. 研究成果の発表、2. 先行研究・理論的文献の検討、3. アメリカでの予備調査を実施した。 【研究成果の発表】 これまでの研究経過の成果を中心に、日本・イギリス・アメリカで開催された複数の国内外の学会・研究会で発表し、国内外の学術誌への投稿を行った。今後の国際比較共同研究の基盤づくりのためにも、数多くの国内外の研究者と情報交換・ネットワーキングを行った。 【先行研究・理論的文献の検討】 ホーム概念の学問的・理論的理解を深めるべく、関連する国内外の先行研究や理論的文献等を幅広く検討し、整理・考察した。主に、移民研究(ホーム、トランスナショナリズム、市民権、ディアスポラ、ホームランドの概念等)、カルチュラル・スタディーズ、居場所研究、ジェンダーと教育研究(女子に焦点化した文献)を中心に検討した。 【フィールドワーク】 アメリカの東海岸の都市において、予備調査をした後、本格的な調査を開始した。アジア系移民が多く居住するエスニック・コミュニティを訪れ、対象地域の移民人口統計や歴史等の内容把握を行った。また、アジア系移民の子ども・若者の教育支援をするNGO団体や学校等を訪問し、授業・プログラムの参与観察、生徒・スタッフへのインフォーマル・インタビューを行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでの研究成果を複数の国内外の学会・研究会にて発表し、国内外の学術誌にも投稿でき、研究者とのネットワーキングも幅広く行えた。平成25年度は、日本でのフィールドワークをメインに行う予定であったが、予定を変更し、アメリカでの調査を先に行うこととした。予備調査後、フィールドを選定し、本格的な調査を開始した。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度は、アメリカでのフィールドワークを継続し、移民の子ども・若者を支援するNGO団体および学校にて参与観察を行い、生徒やスタッフ・教員へのインタビューおよびワークショップを実施したい。後半でデータ分析を進め、引き続き、国内外の学会・研究会で研究成果を発表し、国内外の学術誌に投稿したい。
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Research Products
(5 results)