2013 Fiscal Year Annual Research Report
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13J04955
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
村田 和大 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | DNA損傷 / プロテアソーム |
Research Abstract |
Psmf1が核内にあることを蛍光免疫染色法により確認した。DNA損傷時に損傷部位に様々なタンパク質が局在することが知られているがPsmf1も関係するのか確認したところ、損傷部位への局在は確認できなかった。Psmf1のノックダウン細胞株を作製し、細胞周期、及びDNA損傷応答への影響をフローサイトメトリー及びコメットアッセイにより解析したところ、通常の細胞周期は変化が見られなかったが、IRによるDNA損傷直後のDNAダメージが低く抑えられていることを確認した。またDNA損傷応答からの回復が遅延することが確認できた。さらに、コロニーフォーメーションアッセイによりPsmf1のノックダウンでIRの感受性が低下したことを確認した。これらの結果からPsmf1がDNA損傷応答に何らかの機能があることが示唆された。 Psmf1はプロテアソームの活性を制御していると報告されていたが、上昇させるのか阻害させるのかということはあまり詳しく解明されていなかった。Psmf1のノックダウン細胞株を用いて, プロテアソームの活性を調べたところ、キモトリプシン様活性、トリプシン様活性及びカスパーゼ用活性のいずれもPsmf1ノックダウン細胞で上昇していることを確認した。またそれらはDNAダメージに非依存的であることも確認した。 26Sプロテアソームの構成因子のノックダウン細胞株を作製し、DNA損傷応答に対する影響を確認したところ、これらの因子のノックダウンでもChk1のリン酸化、Nbs1のリン酸化といったDNA損傷に関わる因子のリン酸化の延長がみられた。 以上のことからプロテアソームの活性はDNA損傷修復と関係があることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
DNA損傷後のプロテアソームの活性の変化が確認できたこと。Psmf1のノックダウン細胞株を用いた実験でDNA損傷応答に変化が見られたことから、DNA損傷応答におけるプロテアソームの活性の重要性を見出した。DNA損傷応答におけるプロテアソームの制御機構において詳細なメカニズムがよくわかっていないため、様々な構成因子、制御因子も含めてChk1との関連を検討しているため時間がかかっている。
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Strategy for Future Research Activity |
Chk1によるリン化とロテアソームの活について、Chk1によるリン酸化される部位が複数あることが示唆される結果が得られたため、それぞれのリン酸化部位がどのような生理的機能を担っているのか調べるために、いくつかのPsmf1変異細胞株を作製し、現在解析を行っている。また、他のプロテアソームの制御因子の関わりも含めてより詳細な分子メカニズムを解析していく予定である。
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