2014 Fiscal Year Annual Research Report
肝機能向上メカニズムの解明と肝機能向上を応用した培養デバイスの開発
Project/Area Number |
13J05172
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
隅井 干城 九州大学, 工学府, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 肝細胞 / 一酸化窒素 / PDMS / 共培養 / 星細胞活性化 |
Outline of Annual Research Achievements |
作製したデバイスの一酸化窒素(NO)負荷量を測定した.本デバイスは細胞にNOを0.29x10-10xA mol/m2/s負荷していることが分かった.AはガスボンベのNO濃度である.Aが1ppmにおける24時間後の総NO透過量は,1x107cellsの内皮細胞に1Paのせん断応力をかけた時のNO産生量と一致している. 3種類のボンベNO濃度(0.5ppm,5ppm,25ppm)と2種類の流れ負荷条件(0.008Pa, 0.6Pa)で肝細胞のアンモニア分解量変化を測定した.0.008Pa流れ負荷時ではアンモニア分解量は0ppm < 25ppm < 5ppm < 0.5ppmの順で大きくなった.この事から肝機能向上に最適なNO濃度が存在する可能性と濃度が濃くなると機能が低下することが分かった.0.6Pa流れ負荷においてもアンモニア分解量の増加具合は0.008Paと同じであったが,25ppmでは機能向上が見られなかった. 肝細胞・星細胞共培養モデルにおいて3種類のNO濃度ガスを負荷した際のアンモニア分解量変化について測定した.流れは0.008Paであった.0ppmではアンモニア分解量が約1.4倍に増加したのに対し,NOガス負荷においては分解量の上昇が見られなかった.これはNOが星細胞の活性化を抑制したことにより機能向上が起きなかったと考えた.したがって,星細胞の活性化を調べるために活性化のマーカーのHGF産生量とdesminの発現度合いを調べた.HGF産生量は0ppmにおいて肝細胞単独と比較して約3.5倍に増加したのに対し,NO負荷ではHGF産生増加は見られなかった.desmin発現量も0ppmは多く発現し,NO負荷時ではあまり発現していなかった. NO負荷は肝機能向上に影響を与えるが,濃度や他の細胞の存在,流れの有無などによってその効果は大きく変化する事が明らかとなった.
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Remarks |
受賞:第37回日本バイオレオロジー学会学術奨励賞,日本バイオレオロジー学会,2014年6月6日
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Research Products
(3 results)