2014 Fiscal Year Annual Research Report
朝鮮燕行録とベトナム如清録から見た東アジア国際関係史研究
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13J05372
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
木村 可奈子 京都大学, 文学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 東アジア / 国際関係史 / 朝鮮 / ベトナム / 燕行録 / 如清録 |
Outline of Annual Research Achievements |
①論文発表、口頭発表: 論文「日本のキリスト教禁制による不審船転送要請と朝鮮の対清・対日関係-イエズス会宣教師日本潜入事件とその余波-」が、査読制の学術誌『史学雑誌』に掲載された。また燕行録研究について、仁荷大学韓国学研究所にて韓国語で口頭発表する機会も得た。 ②史料調査: 国際関係に関する史料を、東洋文庫、国立公文書館、韓国国史編纂委員会、台湾中央研究院、ベトナム漢喃研究院にて収集した。ベトナム如清録に関しては、2010年に出版された『越南漢文燕行文献:越南所蔵編』には収録されていない、またはテキストが異なる如清録があるか、越南本コレクションを有する東洋文庫を調査した結果、5件発見することができた。しかし、越南本の多くは筆写本であるため、他の筆写本との関係を把握するのは容易ではなく、現存するテキストを全部集めて検討するという根本的な整理から行う必要があることを痛感した。そのため漢喃研究院では、『越南漢文燕行文献』には影印収録されなかった別の筆写本や関連史料を調査した。なお、黎貴惇『北使通録』(『越南漢文燕行文献』に収録)の別写本があるとされていたフランスでも調査を行うことを予定していたが、『越南漢文燕行文献』の編集に関与し、フランスでも調査を行った方から、フランスに現存している『北使通録』が『越南漢文燕行文献』収録のものと同じだと御教示頂いたため、調査は断念した。 ③燕行録精読と北京現地調査: 李義鳳(初名、李商鳳)の漢文燕行録『北轅録』と同書のハングル版燕行録の精読を進めた。ハングル版の翻刻本が最近出版されたため、『北轅録』と比較して読み進めていった。その結果、翻刻者は基本的にハングル本は漢文本を直訳したものと指摘しているが、翻訳をしていない部分や、逆に詳しく説明を加えている部分等の異同を確認することができた。また、朝鮮使節が滞在した北京の地理を把握するため、現地調査を行った。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)