2014 Fiscal Year Annual Research Report
氷期海洋深層水の炭酸イオン濃度の定量的復元-氷期炭素レザバーの探索
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13J05427
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
岩崎 晋弥 東京大学, 大気海洋研究所, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 浮遊性有孔虫 / 溶解 / 炭素循環 / 殻密度 / 北太平洋亜寒帯 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は最終氷期に大気二酸化炭素濃度低下分の炭素が海洋深層に貯蔵されていたことを証明するため、有孔虫殻の溶解量を利用して深層水炭酸イオン濃度を定量的に復元することを目標としている。従来の研究で利用されてきた有孔虫殻の溶解指標である殻重量や殻破片率には溶解量を定量的に測定できないという問題があり、深層水炭酸イオン濃度の定量的復元は不可能であった。そこで本研究は東北大学総合学術博物館に設置されたマイクロフォーカスX線CTスキャナ(以下MXCT)による殻密度測定を有孔虫殻の定量的な溶解指標として提案した。MXCTによる有孔虫殻密度測定を溶解指標として利用した研究はJohnstone et al, 2010, Marine Micropaleontology, 77.を除いて前例がない。また、有孔虫の殻密度や殻内部構造が溶解にともなってどのように変化するのかという基本的な理解が不足していた。そこで本研究はまず「MXCTによる有孔虫殻内部構造の観察と殻密度分布の解明」および「炭酸塩に不飽和な環境における有孔虫殻の溶解プロセスの解明」という二つの課題に取り組んだ。その結果、かつてない程詳細な浮遊性有孔虫殻の溶解プロセスが明らかになり、さらにMXCTを用いた測定により殻溶解量の定量化が可能であることを示した。この成果は論文にまとめられ、国際誌Plaeoceanographyに掲載される予定である。また本研究の最終的な目標である深層水炭酸イオン濃度復元のため、海底堆積物中に保存された浮遊性有孔虫殻について新手法を用いた溶解量測定を実施した。その結果、堆積物中の有孔虫殻溶解量と深層水炭酸イオン濃度との間には優位な相関関係はみられなかった。そのため今後の研究の展開においては「堆積物中における浮遊性有孔虫殻溶解メカニズムの解明」が課題になると考えられる。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)