2014 Fiscal Year Annual Research Report
分子認識型NHC触媒の創製に基づくアルデヒドの高選択的分子変換反応の開発
Project/Area Number |
13J05731
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
宇野 卓矢 京都大学, 薬学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | NHC / 酸化 / C-H官能基化 |
Outline of Annual Research Achievements |
含窒素複素環式カルベン(以下NHC)は、アルデヒドや活性カルボン酸誘導体を選択的に活性化できる有機分子として種々の反応に利用されてきたが、カルベンとして単離が困難であるゆえ、一般に前駆体であるアゾリウム塩から反応系内で調整される。著者は、異なる手法によりNHCを発生させることが出来れば、NHCの利用法が更に拡大するのではないかと期待し、C2位にハロゲンの置換したアゾリウム塩に着目した。2-ハロアゾリウム塩に対し求核剤を作用させることで、基質の酸化と共にNHCを発生できると考え、アミンのα-C-H官能基化反応を考案した。基質のアミンが2-フルオロアゾリウム塩により酸化され発生するNHCがBrφnsted塩基として機能し、イミニウム塩を形成できると考えた。続いて脱離したフッ化物イオンが有機シリル化合物を活性化することで、アミンのα位C-H結合が求核剤により置換された生成物が一挙に得られるのではないかと期待し、検討を行った。初めに、2-フルオロアゾリウム塩の合成法の探索を行い、市販の2-クロロイミダゾリニウム塩に対する対アニオンを交換と、続くフッ化カリウムによるハロゲン交換を行うことで2-フルオロイミダゾリニウム塩を良好な収率で得ることに成功した。続いて、得られた2-フルオロイミダゾリニウム塩を用い、テトラヒドロイソキノリンの酸化について検討したところ、期待通り目的のイミニウム塩及びN-フルオロアンモニウム塩の生成を確認することに成功した。続いて、求核剤の導入について検討した。2-フルオロイミダゾリニウム塩を用いてイミニウム塩を形成後、反応系内にTMSCNを滴下したところ、所望の生成物が得られることが分かった。見出した反応条件を用いて求核剤の検討を行った結果、本反応を利用することで、CN基の他にCF3基やアリル基もC1位に対して選択的に導入できることが分かった。
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Research Progress Status |
本研究課題は平成26年度が最終年度のため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題は平成26年度が最終年度のため、記入しない。
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Research Products
(2 results)