2014 Fiscal Year Annual Research Report
レーザー走査型テラヘルツ波放射イメージングシステムの開発
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13J05765
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
芹田 和則 大阪大学, レーザーエネルギー学研究センター, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | テラヘルツ / テラヘルツイメージング / 非線形光学効果 / 非線形光学結晶 / 時間領域分光 / 局在テラヘルツ波 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、主にシステムアプリケーションに関する研究を実施した。まず、テラヘルツエミッターとして非線形光学結晶のGaAsを採用し、光整流効果により発現する局在テラヘルツ波を利用して、テラヘルツ波放射特性やイメージングの空間分解能などの調査を行った。これより、十分なテラヘルツ波放射とイメージングにおける最大空間分解能20umを達成できたことから、サブテラヘルツ波長サイズのサンプルに対しても本システムが有効利用できる可能性があることが分かった。続いて、本エミッターとシステムを利用して、下記に示した2種類のサンプルの高感度検出・評価が行えないか検討を行った。 (1)溶液の評価 上述したGaAsの表面上に、微量溶液貯蓄用の微小な穴構造を作製し、この穴にシリンジポンプシステムを利用してセットした微量溶液(糖類水溶液)をテラヘルツ分光測定した。その結果、200ナノリットル以下の微量なサンプル量で、数ナノグラムオーダー以下の溶質情報を検出できることが分かった。検出のさらなる高感度化を目指し、メタマテリアルアレイ構造の共振現象を利用するアプローチについて検討を行い、その周期構造とテラヘルツ波の集光具合が高感度測定に密接に関わっていることが明らかとなった。 (2)ナノ粒子材料 酸化鉄ベースの磁性ナノ粒子のテラヘルツ吸収スペクトルから、内部空隙のあるナノ中空粒子とそうでないナノ粒子のテラヘルツ吸収スペクトルの強度に大きな差異があることが分かった。また、空隙のあるナノ粒子のテラヘルツ吸収スペクトルにおいて、数十~数百nmスケールの粒子径サイズの違いによって特異な振動が生じることを観測した。これは、ナノ粒子内部の中空サイズと局在テラヘルツ波との相互作用が影響していることが考えられ、テラヘルツ波を利用して、そのようなナノ粒子評価を初めて行うことができた。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(9 results)