2014 Fiscal Year Annual Research Report
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13J05841
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
庵原 亜貴子 京都大学, 生命科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | C. elegans / コレステロール / 寿命 |
Outline of Annual Research Achievements |
私は線虫C. elegansを用いてコレステロールが寿命制御に与える影響について研究を行っている。昨年度の研究から私はコレステロールが食餌制限による寿命延長に重要な働きをすることを見出だしており、本年度の研究ではコレステロールがどのようなシグナル伝達経路を介して食餌制限による寿命延長に関与しているのかを調べることを目的として実験を行った。コレステロールは様々な生物において体内でステロイドホルモンに代謝される。線虫においては、線虫ステロイドホルモンが生殖腺欠損変異体における寿命延長に関与していることが知られている。そこで私はそのようなステロイドホルモンが食餌制限による寿命延長に関与しているかどうかを調べた。そのステロイドホルモンの存在下での寿命測定や、ステロイドホルモン受容体の変異体を用いた寿命測定を行った結果、そのステロイドホルモンが食餌制限による寿命延長に関与するかどうかを明らかにした。また、昨年度に行ったマイクロアレイの結果を詳細に解析し、コレステロール依存的に飢餓によって発現が上昇した遺伝子がどのようなシグナル伝達経路に制御されるかを同定した。さらに、コレステロールがどのようなメカニズムでこのシグナル伝達経路を制御しているのかを、下流の転写因子にGFPを融合させたタンパク質を発現する線虫を用いて調べた。その結果、コレステロールがその転写因子の飢餓時の局在変化を制御していることを見出だした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コレステロールがどのようなシグナル伝達経路を介して寿命を制御しているかを明らかにし、更にコレステロールがその下流の転写因子の局在を制御していることを明らかにすることができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後はコレステロールによる転写因子の局在制御がどのような分子メカニズムによるものであるかを解析していく予定である。
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