2014 Fiscal Year Annual Research Report
重いクォークを含んだメソンが作るエキゾチックハドロンの構造と反応の研究
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13J05858
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
大古田 俊介 東京工業大学, 理工学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ハドロン / ハドロン有効理論 / エキゾチックハドロン |
Outline of Annual Research Achievements |
重クォーク質量極限では、重クォークのスピン-スピン相互作用が抑制される結果、スピンパートナーの関係にある状態が縮退する。この現象はヘビークォーコニウムなどの通常のヘビーハドロンにおいてよく知られているが、エキゾチックハドロンではスピン縮退がどのように起きるのかは知られていない。そこで、我々はエキゾチックハドロンの中でも、メソン分子状態と、ヘビーメソン-核子の分子状態に注目し、それらの質量極限における振る舞いをヘビークォーク対称性の観点から調べた。 ヘビークォークを含むシステムは、ヘビークォークスピンとそれ以外の自由度であるライトスピンによって特徴付けられる。申請者はエキゾチックハドロンの、ヘビークォークスピン基底分解の方法による分類法を体系的に確立した。 その結果、スピン縮退はどのようなエキゾチックハドロン系であっても見られる現象であることを我々は示した。特に、重いメソン対分子状態のスピン縮退について詳細に調べ上げ、スピンパートナーの関係を明らかにした。重いクォーク極限におけるエキゾチックハドロンの解析は、質量順位、生成・崩壊の性質について知ることのできる有力な手段である。実験を通して、現実でのハドロンのスピン縮退を理解することにより、ハドロンの内部構造(例えばメソン分子的か、テトラクォーク的か)といった問題についても、本理論をもとにして議論することができ、本研究は今後ますます重要なものとなるだろう。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)