2014 Fiscal Year Annual Research Report
ヤドカリの「車体感覚」を成立させる知覚基盤の行動学的解明
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13J05880
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Research Institution | Shiga University |
Principal Investigator |
園田 耕平 滋賀大学, 教育学部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 動物行動 / 生態心理学 / ヤドカリ / 慣性モーメント |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度において、研究課題にのっとり、オカヤドカリが”慣性モーメント”(質量分布)を知覚できるかどうかを検証しました。 オカヤドカリが貝殻の”重量”ではなく、”慣性モーメント”を知覚しているのかを明らかにすることは生態心理学の研究分野において非常に重要であると考えられます。また、動物行動学においても、比較認知科学的な観点から貴重な知見となることが予想されます。この研究発表に関して、H27年度においてオーストラリアでおこなわれる国際動物行動学会(Behavior2015)で口頭発表として受理されたことからも、研究の意義が認められると思われます。 また、個別の研究実績としては、まず、前年度の成果を含め、日本動物行動学会第33回大会において発表いたしました。つぎに、本年度行った実験の報告として、第15回(社)計測自動制御学会システムインテグレーション部門講演会において口頭発表しました。さらに、研究対象であるオカヤドカリの生態と行動について、日本発達心理学会第26回大会ラウンドテーブルにて、広い幅のバックグラウンドをもつ聴衆にたいして、発表と議論を行いました。 現在は、本年度の研究成果を原著論文として発表する作業にとりかかっています。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、行動実験を行い、研究成果をえることができました。 現在は、その研究成果をまとめ論文投稿する準備をすすめています。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究として、本年度の研究成果を踏まえ、次のオカヤドカリの行動実験を計画しています。 研究計画にあるように、オカヤドカリの特殊な身体感覚を踏まえ、車輪がついて物体の道具使用=車体感覚を実証する予定です。すでに、本年度においても予備的検討を数回おこなっています。沖縄県西表島に渡り、平成27年度の6月、10月に次の実験を行なうべく、計画をおしすすめていきます。
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Research Products
(4 results)