2013 Fiscal Year Annual Research Report
ブロックコポリマーの自己組織化技術により第3世代の3次元量子ドット太陽電池の作製
Project/Area Number |
13J06425
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
HUDA Miftakhul 群馬大学, 大学院工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | ブロックコーポリマー / 自己組織化法 / 多層膜太陽電池 / カーボンハードマスク / カーボンナノドット / シリコンナノドット / 多層レジスト |
Research Abstract |
平成25年度は高変換効率を持つ第3世代の3次元量子ドット太陽電池の実証にむけてこれらの二つの技術を実証した。 ①pinの多層膜太陽電池の基板の作製方法を確立し、太陽電池の特性を確認した。本研究はLPCVD法や熱酸化膜法によってPoly-Siを用いた多層トンネル接合型p-i-n素子の太陽電池基板を作製した。一つのiレヤーは0.5~2nmのSio2膜に挟まれているPoly-Siの構造となる。実験では、一つ、二つ、三つまでのiレヤーを用いたpinの多層膜太陽電池を作製した。作製したpin型多層膜太陽電池の評価するために、試料のIV特性を測定した。今回は電極の銅基板に接着するために、InGa合金を使用し、安定な接続を得た。実験結果によるとすべての作製した多層膜太陽電池の光発電を確認することが出来た。また、SiO2の膜厚が1nmのとき、光発電率が一番高いことがわかった。このように多層膜太陽電池の要素技術であるトンネル接合の動作を確認することが出来た。今回、iレヤーは三つまで、SiO2の膜厚は2nmまで、多層膜太陽電池の基板を作製し、太陽電池の特性を確認することが出来た。 ②ブロックコーポリマーの自己組織化ナノドットから微小Siナノドット列に形成本研究では、Si-C-Si基板を採用し、パターン転写の実験を行った。最終のステップにおいてSi基板にパターン転写するために、従来の方法としたCF4-RIE法によって行ったが、できなった。今回、Cはハードマスク(CHM)として利用し、イオンミリング法や(SF_6+0_2)-RIE法によってパターン転写を行った。実験結果によると平均ピッチ20nm、平均直径10nmのカーボンナノドット気列とSiナノドット列を形成するとこができた。カーボン膜はSF_6+0_2の複合ガスのRIEによってほぼエッチレグされないと高い耐性を示した。このように、自己組織化ナノドット列から3次元構造の微小Siナノピラー列の形成のための技術を確立した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は多層膜太陽電池の基板を作製することができ、光発電特性を確認することができた。素子の構造は3レヤーまで作製でき、作製方法を確立した。そして、カーボンハードマスク(CHM)をマスクとして利用し、ブロックコーポリマー自己組織化ナノドット列をSF_6+O_2-RIE法によって広範囲でSi基板パターンする方法を確立した。実験では、直径10nmSiナノドット形成することを成功した。CHMはSF_6+O_2-RIEに対して高い耐性を示し、Siとの選択率が高いと分かった。
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Strategy for Future Research Activity |
現在はブロックコーポリマー自己組織化ナノドットのパターン転写において高アスペクト比を持つナノピラーを形成する必要がある。また、第3世代の3次元量子ドット太陽電池の作製を実証するために、以下のような実験を行う。 1. パターン転写結果のアスペクト比を大きくするために、高い異方性を持つエッチングが必要である。Siに対する(SF6+02)-RIEの異方性を高くするために、(SF6+02)にCHF3を添加すると考える。 2. (SF6+02+CHF3)-RIE法を用いてブロックコーポリマー自己組織化ナノドットのパターン転写の実験を行う。 3. 直径5nmと6nmの自己組織化ナノドットのパターン転写の実験を行う。 4. pin型多層膜太陽電池の基板の作製においてi層の数をさらに増やして多層膜太陽電池の基板を作製し、評価を行う。 5. 太陽電池の基板への自己組織化ナノドットのパターン転写の実験を行い、太陽電池の特性を評価する。
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