2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13J06969
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
長谷川 輝 鳥取大学, 医学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | オーガナイザー / エピブラスト / ES細胞 / 3胚葉分化 / 原条形成 |
Outline of Annual Research Achievements |
マウス初期胚に発生するエピブラストは、3胚葉のそれぞれの直接の起源であるが、エピブラストの維持・分化制御機構にあたる分子基盤はあまり解明されていない。私たちは、マウスES細胞を使用し、エピブラストの分子基盤に関係する遺伝子としてLIM homeobox1 (Lhx1)を同定した。 私たちは、エピブラストの特徴を持つP19細胞でLhx1過剰発現実験を行った。結果は、オーガナイザー、中、内胚葉マーカーの発現が有意に上昇したことが分かった。次に、Lhx1をノックダウン(KD)させたマウスES細胞、Lhx1-KD ES細胞株を樹立し、胚様体を作製した。3日目では、オーガナイザーマーカーの発現が有意に抑制され、5日目では、中、内胚葉マーカーの発現が有意に抑制されていた。 更に、Lhx1遺伝子座にGFPをノックイン(KI)した、Lhx1-KI ES細胞株を樹立した。そして、胚様体3日目と5日目でソーティングを行った。その結果、3日目では、陽性細胞群でオーガナイザーマーカーの発現が確認され、中内胚葉マーカーのCXCR4とGFPの両陽性群が約8割を占めていた。5日目では、GFP陽性細胞群で中、内胚葉マーカーの発現が確認され、CXCR4/GFP両陽性群は減少した一方で、GFP陽性群に中胚葉マーカーPDGFRα、内胚葉マーカーDAF1、それぞれの陽性群が見られた。 これらの結果から、①Lhx1はエピブラスト形成時に発現すること、②Lhx1過剰発現は、P19細胞を中内胚葉へ分化誘導すること、③ES細胞の分化誘導において、Lhx1の抑制は中内胚葉分化を妨害すること、④Lhx1陽性細胞は、オーガナイザーマーカーの発現を示し、その後、中内胚葉マーカーを示すこと、これら4つを明らかにした。つまり、Lhx1がエピブラストからオーガナイザーの形成及び3胚葉分化の制御因子として働いていることがわかった。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)