2015 Fiscal Year Annual Research Report
タンパク質機能解明を指向した新規タンパク質選択的ラベル化法の開拓
Project/Area Number |
13J07086
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
傳田 将也 徳島大学, 大学院薬科学教育部, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ケミカルバイオロジー / タンパク質ラベル化 / N-Sアシル基転移反応 / ペプチド化学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、プロテオーム中での機能未知タンパク質 (標的タンパク質) 選択的ラベル化を可能とするラベル化試薬 SEAlide-based labeling tag (SEAL-tag) の開発を目的としている。昨年度は、標的モデルタンパク質human carbonic anhydrase 1 (hCA1) のSEAL-tagによるラベル化およびラベル化されるアミノ酸残基の同定に取り組み、137番目のLys選択的にラベル化が進行することを明らかとした。さらに、赤血球細胞内のhCAのラベル化にも取り組み、ラベル化効率に課題を残すもののhCA選択的ラベル化を達成した。 これらの結果を受け本年度は、生細胞内での標的タンパク質のラベル化に取り組むこととした。標的タンパク質として、FKBP12を選択し、A549細胞内でのラベル化を計画した。第一段階として、FKBP12の合成リガンドであるSLFの合成に取り組んだ。DL-Pipecolinic acidを出発原料として、光学分割を含む数工程を経て、SLFの合成を行った。続いて、SLFをリジン側鎖アミノ基へ導入後、Fmoc固相合成法により、SLFをリガンドとして有するSEAL-tagの合成を達成した。合成したSEAL-tagを用いて、A549細胞ライセート中のFKBP12のラベル化を行ったところ、選択的なラベル化を確認した。続いて、A549細胞中のFKBP12選択的ラベル化に取り組んだが、細胞内でのラベル化は観察されなかった。SLFの大量合成が煩雑な事から、再度標的タンパク質をhCAに変更し、細胞内でのラベル化に取り組む事とした。MCF7細胞中にhCAが発現することが過去に報告されていることから、MCF7細胞を用いることとした。MCF7細胞培養後、SEAL-tagとインキュベートし、hCAのラベル化をSDS-PAGEで確認した。その結果、細胞内タンパク質であるhCA2のラベル化は観察されなかったものの細胞膜構成タンパク質であるhCA12のラベル化を確認した。 これら研究結果をもとに、現在論文投稿の準備中である。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)