2014 Fiscal Year Annual Research Report
MOS構造デバイスによるシリコン電子スピン量子ビット実現へ向けた研究
Project/Area Number |
13J07182
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
堀部 浩介 東京工業大学, 理工学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 量子コンピュータ / 量子ビット / 量子ドット / シリコン / quantum bit / quantum computer / qubit / silicon |
Outline of Annual Research Achievements |
シリコン量子ドットデバイスを作製して、電子スピン量子ビットへ向けた研究を行ってきた。 本年度の成果については、電子スピン量子ビットにおいて重要な課題であるバックアクション(量子ビット測定時の意図しない量子状態破壊)について実験および理論的に評価を行い、バックアクションを抑制する方法を明らかにした。具体的には、量子ビットの測定に用いられる電荷センサの影響により意図しない量子ドット内電子励起を実験的に観測し、このバックアクションの評価を行った。また、この結果についてレート方程式などを用いた理論式でフィッティングを行い、バックアクションの強さを評価した。それにより、電荷センサに流れる電流値を小さくすることによって、バックアクションを抑制できることがわかった。この方法を用いることにより、電子スピン量子ビットにおけるバックアクションの問題を解決されることが期待される。成果についてはApplied Physics Letters誌に投稿し採択され出版された[Appl. Phys. Lett. 106, 053119 (2015)]。 また、少数電子占有状態のシリコン2重結合量子ドットにおいて、交換相互作用を用いた電子スピン量子ビットの実現に必須である結合量子ドット間トンネル結合制御の実験を行った。物理的パターン形成によるシリコン量子ドット構造ではトンネル結合が量子ドットパターンの形状に大きく依存するが、トップゲート電圧を変調することによりこのトンネル結合の変調を行うことに成功した。この結果は、物理的パターン形成によるシリコン量子ドット構造が交換相互作用を用いた電子スピン量子ビット操作に適用できることを示すものである。この結果に関しても、Applied Physics Letters誌に投稿し採択され出版された[Appl. Phys. Lett. 106, 083111 (2015)]。
|
Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(4 results)