2013 Fiscal Year Annual Research Report
現代中東における経済社会開発と紛争の脱構造化に関する実証研究-ヨルダンを中心に
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13J07236
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
今井 静 立命館大学, 衣笠総合研究機構, 特別研究員(PD)
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Keywords | ヨルダン・ハーシム王国 / 中東地域研究 / 中東の国際関係 / 域内留易 / ヨルダン・イスラエル関係 / シリア難民 |
Research Abstract |
本年度の研究実施状況は以下の三点の通りである。 一点目は、ヨルダン・イスラエル間関係について二国間貿易の拡大やヨルダン観光の推進について明らかにするために、先行研究を整理するとともに統計資料や政府発行文書・現地紙バックナンバーの収集によって特にその数値的実態の解明に努めた。そのために、11月~12月と2月にヨルダンに渡航し、内務省統計局・ヨルダン大学図書館・国立図書館などで資料収集を行った。 二点目に、イスラエルとの経済関係が構築される以前からの主要な経済的パートナーであるヨルダンと近隣アラブ諸国の経済関係について、イラクとの貿易およびエネルギー資源の調達を中心に検討した。特に、1990年代から現在までのヨルダンのエネルギー政策に大きな影響を及ぼしている2003年のイラク戦争後の二国間関係について政治経済的な側面から検討し、その成果を国際学会で発表した。 三点目に、現在のヨルダン政治経済の重要な規定要因となっているシリア難民問題の展開について整理し、難民保護のための国連機関や諸外国との協力関係の構築や、国内的インパクトについて検討した。シリア難民問題は2013年以降に深刻化しており、ヨルダン国内の水やエネルギーの不足といった問題を生み出しているだけではなく、次年度以降に取り組む湾岸諸国からの経済援助や投資にも影響を及ぼしている。11月以降に行ったヨルダンでの調査の際には、これらの点についても資料収集を行ったほか、国連機関などで聞き取り調査を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、ヨルダン・イスラエル間関係について二国間貿易の拡大やヨルダン観光の推進について明らかにするとともに、近隣アラブ諸国との経済関係というこれまでの研究成果を接合して、その成果を国際学会で発表した。これらに加えて、計画の策定時期には見られなかった現地情勢の変化をも、研究内容に適切に反映できていることから、おおむね順調に進展していると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの研究成果をもとに、今後も現地調査の実施と一次資料の収集と分析から、研究課題の遂行に努める。また、本年度の達成度が十分なものであり、それらを基にした論文投稿や次年度の海外学会発表といった研究成果の発信のための準備もすでに着手されているため、次年度も大きな計画の変更はしない。
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Research Products
(1 results)