2014 Fiscal Year Annual Research Report
長寿命な電気推進機実現のための無電極プラズマ加速方法の研究
Project/Area Number |
13J07265
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
中村 隆宏 東京農工大学, 大学院工学府, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 電気推進 / 無電極プラズマスラスタ / ヘリコンプラズマ / 磁気ノズル |
Outline of Annual Research Achievements |
無電極プラズマ推進機の推進効率の改善に向けて、磁場強度や磁場形状、高周波アンテナとの位置関係と、プラズマ生成・加速および推進性能との関係について調査を行った。そのために、本年度は永久磁石や高周波アンテナの配置を変更可能な実験機を設計・製作し、スラストスタンドによる推力計測評価や静電プローブによるプラズマ流計測を行った。 実験機の運転パラメータ(投入高周波電力、推進剤流量)を変化させ、プラズマ生成効率と推進効率の関係を調査すると、プラズマ生成効率の増加に伴って推進効率が向上すること明らかになった。また、磁場強度の異なる2種類の実験機について比較すると、同じプラズマ生成効率でも磁場強度が強い方が高いプラズマ加速効率を得ることができ、結果として強磁場化によって推進効率が高くなることが明らかになった。 永久磁石の組み合わせによって形成される複雑な磁場形状と推進性能との関係を調査するために、永久磁石特有のカスプ状磁場(磁気カスプ)をプラズマの生成を行う放電室内部に設置した結果、磁気カスプと高周波アンテナの位置関係がプラズマ生成効率と推進効率に影響することが明らかになった。特に磁気カスプを高周波アンテナの中心に配置することで、他の位置に配置したケースに比べて高いプラズマ生成効率を得ることに成功した。 以上の研究より、磁場と高周波によってプラズマの生成・加速を行う無電極プラズマ推進機では、プラズマ生成効率とプラズマ加速効率によって推進効率が決定し、これらの効率は磁場形状と強度に大きく影響を受けることが明らかになった。無電極プラズマ推進機で課題となっていた推進効率の改善において、プラズマ生成部の中心に磁気カスプを配置すること、プラズマ加速部における磁場強度を強くすることが有効な手段であることが示された。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)