2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13J07314
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
清田 恭平 東京工業大学, 大学院理工学研究科(工学系), 特別研究員(DC1)
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Keywords | レアアースフリー / SRモータ / 電気機器学 |
Research Abstract |
はじめに, 現在の設計におけるSRモータの実証実験を行った。この結果、当初の性能目標を効率以外では達成した。すなわち、最大トルク207Nm以上・最大出力100kw以上・100kw定出力範囲5400r/min以上・60kW低出力範囲2768r/min以上を実機試験にて確認した。また、機械損を除外したときの最大効率96.4%を確認した。しかし, 機械損を考慮した時の最大効率は目標より0.6%低い95.4%となった。また, 最高効率となる回転数が解析より低下した。これは, SRモータに特有な、突極部に起因する風損が高速領域において発生したためである。これにより低速領域に高効率ポイントが移動している。また、実験中に高速領域において風切り音が原因と考えられる騒音が発生した。 そこで、回転子円筒化による風損および風切り音の軽減を検討した。まず、擬似的な円筒型回転子を試作し、本SRモータにおける突極に起因する風損を測定した。そこからベアリング損の誤差を、近似曲線を用いることにより突極に起因する風損の分離を行った。これにより、最高効率点における突極に起因する風損が全損失の16%を占めることが判明した。なお、過去の文献から推定した風損の値と比較して妥当性を確認している。 同時に、風損および風切り音防止を目標としたモータの円筒化の検討を行った。円筒化では、機械強度を確保した上で、効率低下を抑制した形状の検討を行った。追加鉄心部に0.1mmのオフセットを設けることにより変形量を許容した。このため, 円筒化による風損軽減により最高回転速度, 30kW出力時の効率を2.6%増の94.9%に向上した。同時に, 風損が小さい領域(基底速度, 30Nm出力)の効率低下を0.3%に抑えた。これにより, 高速領域における効率の向上や騒音の軽減が見込まれる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ハイブリッド自動車用駆動モータ用途において必要事項の一つである、効率や騒音に関する課題が新たに発生し、その対策を行う予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
はじめに、本年度試作した、円筒型回転子を有したSRモータの実負荷試験を行い、高速領域における効率の向上や騒音軽減効果を確認する。その後、SRモータの巻線直列数の変更による効率の変化を確認する。 同時に、目標IPMモータや従来設計のSRモータの温度測定により、許容可能な電流密度の検討を行う。
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Research Products
(6 results)