2014 Fiscal Year Annual Research Report
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13J07840
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
小濱 臣将 東京工業大学, 理工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | モーメント法 / 局所化 / 高周波近似解法 |
Outline of Annual Research Achievements |
モーメント法(以下、MoM)における解析領域の局所化(以下、Local-MoM)について進捗を得た。Local-MoMとは観測点ごとに局所的に未知電流を配置するMoMであり、その「局所」の定義に、フレネルゾーンを用いている。局所化と同時に、電流分布の不連続の解消や、適切な境界条件を設定するために重み関数を適用する必要がある。今年度は以下の進捗を得た。 平成26年2月末から5月末までの3ヶ月間、セルビア・ベオグラード大学のProf. Branko Kolundzijaのもとに渡航し、研究遂行した。具体的にはLocal-MoMを汎用電磁界シミュレータに組み込む手法について研究した。彼が開発しているMoMベース汎用電磁界シミュレータ「WIPL-D」の各種設定やオプションを活かしてLocal-MoMをWIPL-D上で再現できるようになった。これにより矩形版についてはWIPL-D上で完全に再現出来るようになった。 Local-MoMは以下の利点を有する。1. 通常のMoMでは32GB程度のメモリでは一辺40波長の矩形板までしか解けないが、Local-MoMを用いることにより、結果として、一辺100波長でも解けるようになる。2. 通常のMoMの場合、周波数の4乗に比例して必要なメモリ量が増えていく。一方、Local-MoMを採用することでメモリ量の増加オーダーを理論的には周波数の2乗、実際には3乗未満で抑えることができることを確認した。3. 高周波近似法の考え方を組み込んだアルゴリズムのため、計算精度は高周波になるほど向上する。4. 汎用シミュレータに組み込めたことから、Local-MoM自体に汎用性があることがわかった。 現在この内容をIEEE Transactionとして論文投稿するよう進めている。さらに様々な形状の散乱体に適用することが、課題として挙げられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
曲面散乱体へLocal-MoMを適用することや、PO-MoMという別の解法についても検討する予定であったが、上手く進んでいない。特に曲面散乱体へ適用する際の、局所領域の決め方に困難があり、難航している。
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Strategy for Future Research Activity |
検討しているLocal-MoMを他形状のモデルについて検討する.曲面や複数の散乱体に対しても有効であるかどうか検討する.その際、局所領域をどのように決めるのがベストか考える必要がある。 PO-MoMという他の手法についても検討する。
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Research Products
(3 results)