2014 Fiscal Year Annual Research Report
炭化ケイ素金属-酸化膜-半導体デバイスの放射線誘起破壊現象に関する研究
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13J07883
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
出来 真斗 徳島大学, ソシオテクノサイエンス研究部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 炭化ケイ素 / シングルイベント / MOSデバイス / SiC / SiCMOSFET |
Outline of Annual Research Achievements |
MOSデバイスにおいて、放射線入射によりゲート酸化膜が破壊されるSingle Event Gate Rupture (SEGR)の発生が問題であり、その抑制が重要である。本研究目的は、パワーデバイスへの応用が期待されているSiC MOSデバイスのSEGRを把握するため、イオンの線エネルギー付与(LET)とSEGR発生の関係と破壊機構を調べることである。実験は、4H-SiC MOSFETに、チャネルが反転状態になるよう印加電界を増加させながら重イオンを照射し、ゲート酸化膜が破壊する電界強度(Ecr)とLETの関係を調べた。 その結果、Ecrの逆数がLETに対して直線関係にあることが明らかになった。この結果は平成25年度に行ったSiC MOSキャパシタにおける結果と同様である。加えてEcr^-1-LETの傾きにおいて、SiCはSiと比較して1/3であり、SEGR耐性に優れていることが分かった。一方、MOSキャパシタにおいて、空乏状態ではSEGRが発生しなかったのに対し、MOSFETにおいては、ゲート酸化膜とソース領域とのオーバーラップ領域と、チャネル領域の両方でSEGRが発生することが明らかになった。この結果は、SiCMOSFETにおいては、チャネルが反転状態になるため電子が存在し、重イオンが入射することによって過電流が流れ、SEGRが発生したと考えられる。 当該年度で得られた研究の成果は、第75回応用物理学会秋季学術講演会(北海道・札幌)、第1回先進パワー半導体分科会(愛知・名古屋)、European Conference on Silicon Carbide and Related Materials(フランス・グルノーブル)において報告した。また、国際会議において発表したプローディングスがアクセプトされ、Material Science Forumへの掲載が決定した。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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