2013 Fiscal Year Annual Research Report
オンチップ光配線に向けたメンブレン光集積素子の研究
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13J08092
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
李 智恩 東京工業大学, 大学院理工学研究科(理学系), 特別研究員(DC2)
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Keywords | 薄膜光集積回路 / 光インターコネクション / Butt-joint regrowth法 / Quantum-well intermixing |
Research Abstract |
本研究では、以下の3点について検証することを目的としている。 1. 能動・受動素子の集積法の検討① : Butt-joint regrowth法 2. 能動・受動素子の集積法の検討② : Quantum-well intermixing法 3. si上メンブレン光集積素子の試作・評価 2次元信号伝送が可能なSi基板上メンブレン光集積素子の実現のためには、作製プロセスとしてIII-V族化合物半導体の組成が異なる各素子のコア部を同一基板上に形成する作製法が必要である。上記の背景を受け、平成25年度には、薄膜光集積回路の能動・受動素子の集積法としてButt-joint regrowth法とQuantum-well intermixing法のプロセス検討を行った。 A. Butt-joint regrowth法 <011>結晶方位では再成長後に界面に隙間を生じる傾向が強いが、ウェットエッチングによる50°のメサ角度の形成と、マスク直下に160nmのサイドエッチングを入れることにより、Butt-Joint結合部付近において段差5nm以下の平坦な表面を得ることに成功した。また、PL測定からButt-Joint結合部近傍における発光強度及び半値幅は1回成長ウェーハのものと同程度であることが確認された。 B. Quantum-well intermixing法 SiO_2-QWIマスクを300nmに固定し、SiO_2保護膜厚を20/50/100/200nmと変えてPLピーク波長を測定した。膜厚50nmのとき、受動領域のPLシフト量は132nm (77meV)、半値全幅は44meVとなった。これに対し能動領域ではPLピーク波長シフト量は37㎜(20meV)、半値全幅は43meVとなり、ピーク波長差95㎜(57meV)と拡大することに成功した。 今後、集積素子の作製により両手法の特性を比較する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Butt-jointr egrowth法、Quantum-well intermixing法の検証を行った結果、研究目的の一つである集積法の確立が出来た。集積素子間の光損失について議論の余地が残されているものの、おおむね順調に研究が進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度の研究成果を踏まえ、集積損失間の光損失について更に詳細を明らかにすることと共に、Si上薄膜集積素子のEO-OE変換の実証を目指す。問題点については、評価法であるEO-OEの測定法が確立していないため、先生から助言を頂き議論を交わすなど、現段階ですでに着手をしている。
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Research Products
(3 results)