2014 Fiscal Year Annual Research Report
ジベレリンシグナルの化学的利用を目指した技術基盤の開発
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13J08101
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大谷 征史 東京大学, 農学生命科学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ジベレリン / AC94377 / ジベレリンアゴニスト |
Outline of Annual Research Achievements |
【ジベレリン代謝酵素(GA2ox)阻害剤】代謝酵素阻害剤であるCBTCやM14との共結晶のX線結晶構造解析情報取得に向けて、GA2oxの結晶化を試みたが、結晶は未だに得られていない。植物に対する投与効果が十分ではなかったため、植物に対して強い効果を有する更なるリード化合物を目指してスクリーニングから別骨格を有する化合物を3種取得した。それらの化合物に関しては今後植物に対する投与効果を検討していく予定である。 【ジベレリンアゴニスト】今年度からジベレリン様活性を有することが古くから報告されていながら作用機構が定かではなかったAC94377の作用機構解析を実験に追加した。ジベレリン様の活性を強く示すという情報と農業においても市販されて利用されていたという状況から、この作用機構の解明は本研究課題の「ジベレリンシグナルの化学的利用を目指した技術基盤の開発」に大きくかかわりうる。昨年度ジベレリンアゴニストであると結論付けた67Dと同様に、ジベレリン受容体への結合実験、ジベレリン欠損変異株の回復、シロイヌナズナに対する投与におけるジベレリン応答性遺伝子の変動、ジベレリンシグナルが流れる際にプロテアソーム分解系によって分解される負の調節因子DELLAの分解実験においてジベレリンと同様の挙動を示すことが判明した。さらに、酵母2-ハイブリッド系タンパク質結合実験、プルダウンアッセイにおいて、AC94377はジベレリン受容体GID1と結合してGID1とDELLAの結合を導くことも確認することができた。これらのことから、作用不明であったジベレリン様活性物質AC94377はジベレリンと同様に受容体を通してジベレリン活性を発現するアゴニストであると結論付け、これらの内容を論文としてnature chemical biology brief communicationに投稿するべく準備中である。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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