2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13J08267
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
瀬本 貴之 九州大学, 工学府, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 接着 / エポキシ樹脂 / 炭素繊維 / 量子化学 / 計算科学 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂を接着させるといった難接着性材料の接着のニーズも高まってきている。例として、poly(p-phenylene sulfide) [PPS] 部品へのエポキシ注型やエポキシモールドへのPPS2次成形など、難接着性のPPSとエポキシの組み合わせが必要な製品開発がなされている。PPSは熱可塑性樹脂で、難接着材として知られている。エポキシ樹脂は熱硬化性樹脂の一種で、構造材料や接着剤として幅広く用いられている。熱可塑性樹脂のpoly(p-phenylene sulfide) [PPS]と熱硬化性樹脂のエポキシ樹脂との接着機構を大規模な分子動力学計算により理論的に解析した。PPSは結晶化しやすい分子であることを考慮し、アモルファスモデルと結晶表面モデルの両方を作製した。PPS表面の化学構造が接着性に与える影響を調べるため、未処理のPPSとプラズマによって酸化されたPPSのモデルを用いた。分子動力学シミュレーションにより、PPSとエポキシ樹脂との接着界面の構造を得た。PPS-エポキシ樹脂界面での結合としてはファンデルワールス力が支配的であるが、PPSを酸化することで静電相互作用が強まり、結合が強固になることが明らかとなった。続いて,接着界面分離のシミュレーションを行い、界面分離に伴うエネルギーの変化を解析した。界面剥離過程におけるエネルギー変化の曲線を微分することで接着力を求めた。PPSを酸化することで接着応力が大きくなることを示した。さらに、量子力学的モデルを用いて、炭素繊維およびガラス表面とエポキシ樹脂の接着界面における相互作用解析を行い、静電相互作用とファンデルワールス相互作用が界面の接着における重要な役割を果たすことを示した。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)