2014 Fiscal Year Annual Research Report
デルフィニウムにおけるポリアシル化アントシアニン生合成遺伝子の全解明
Project/Area Number |
13J08285
|
Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
西﨑 雄三 東京農工大学, 大学院工学研究院, 特別研究員(PD)
|
Keywords | アントシアニン / デルフィニウム / アシルグルコース / p-hydroxybenzoyl-glucose |
Outline of Annual Research Achievements |
園芸植物で青い花として人気があるデルフィニウムは、生体内において、violdelphinやcyanodelphinとよばれるdelphinidinの7位がグルコースとρ-hydroxybenzoic acid(pHBA)で複雑に修飾されたポリアシル化アントシアニンを合成することで、青い花色を呈する。Cyanodelphinはvioldelphinを経由して合成されると推測され、前年度の研究において、violdelphinは、delphinidinの3位が配糖化された後、delphinidinの7位が、生体内に蓄積しているアシルグルコースの1種であるρ-hydroxybenzoyl-glucose(pHBG)をグルコース供与体とする配糖化酵素と、同じくρ-hydroxybenzoic acid(pHBA)供与体とするアシル化酵素が連続的に交互に働き、1分子ずつ修飾することで、合成されることを見いだした。 今年度は、様々なデルフィニウム栽培品種の萼片において蓄積するアントシアニンの成分解析を行う中で、violdelphin生合成過程の代謝中間産物であるdelphinidin 3-O-rutinoside-7-O-(6-O-(p-hydroxybenzoyl)-glucoside)[Dp3R7BG]を主要アントシアニンとして蓄積する栽培品種を見いだした。昨年度の研究成果より、AA7BG-GT1 cDNA配列とAA7BG-GT2 cDNA配列を単離した。大腸菌組換え酵素を用いた生化学的な解析より、両遺伝子はDp3R7BGを配糖化しdelphinidin 3-O-rutinoside-7-O-(6-O-(4-O-(glucosyl)-oxybenzoyl)-glucosideの合成を担う配糖化酵素遺伝子であることが示されたが、遺伝学的な証明は成されていなかった。Dp3R7BGを蓄積する栽培品種において、AA7BG-GT1遺伝子とAA7BG-GT2遺伝子の発現解析を行ったところ、両遺伝子の発現は確認されなかった。この結果は、AA7BG-GT1遺伝子とAA7BG-GT2遺伝子がDp3R7BGの配糖化を担う責任遺伝子であることを支持する結果である。
|
Research Progress Status |
本研究課題は平成26年度が最終年度のため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
本研究課題は平成26年度が最終年度のため、記入しない。
|
Research Products
(1 results)