2013 Fiscal Year Annual Research Report
低温プロセス高アスペクト比Cu-TSVによるチップ内低応力化
Project/Area Number |
13J08369
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
井上 史大 東北大学, 医工学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 三次元実装 / 無電解めっき / 半導体配線 / 配線信頼性 / 拡散バリアメタル / TSV / 国際研究者交流 / ベルギー |
Research Abstract |
本年度は機械、電気特性評価に使用する高アスペクト比TSVへの無電解めっき法の応用を検討した。ALD-RuもしくはCVD-Co上で形成された無電解Cuめっき膜は高アスペクト比TSV内壁に均一な膜厚で堆積することを見出した。このTSVの開口径は3μm、深さは50μmと従来のスパッタ法では達成困難なアスペクト比を有している。CoもしくはRuを下地膜とする無電解Cuめっきの応用は世界で例のない半導体配線形成手法である。 無電解Cuめっきの還元剤は従来人体及び環境に有害であるホルムアルデヒドが使用されてきた。しかし本研究では毒性のないグリオキシル酸を還元剤とする無電解めっきの膜特性評価、Co、Ru上での反応機構解明、TSVへの応用を検討した。電気化学測定によりCu核生成反応は触媒反応であり、ホルムアルデヒドと比較し遜色のないめっき堆積レートが得られた。Co上ではホルムアルデヒドは陽極酸化反応を示さなかったが、グリオキシル酸ではその反応がみられた。堆積した膜の表面粗さは安定剤の添加量に比例し平坦化し、またこの安定剤を添加し成膜された無電解銅めっき膜は膜中不純物が非常に少なく、今後そのメカニズム解析を進めていく。 300mmSiウエハ上での無電解めっきの実験もベルギーIMECにて平行し行い、ウエハ内の面内膜厚分布や無電解めっき装置でのめっき堆積レートを得た。めっきおよび無電解銅めっきの300mm装置上での実験を行うために、添加剤による無電解めっき浴長寿命化を検討し、ホルムアルデヒドを還元剤とする安定剤がグリオキシル酸でも有効であることを証明した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り高アスペクト比TSV形成、及び300mmSiウエハでの実験に移行。
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Strategy for Future Research Activity |
300mmウエハレベルでの無電解めっきを用いて作成した高アスペクト比TSVの機械的、電気的特性評価。またそのデータを元にした更なる低温プロセスの開発、評価。
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Research Products
(2 results)