2013 Fiscal Year Annual Research Report
多次元多変量レーザ計測による乱流予混合火炎の構造解明とモデル化
Project/Area Number |
13J08425
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
城地 文音 東京工業大学, 大学院理工学研究科(工学系), 特別研究員(DC1)
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Keywords | 乱流燃焼 / レーザ計測 / 予混合火炎 / 複合計測 / 熱工学 / 流体工学 / エネルギー効率化 / 乱流モデル |
Research Abstract |
本研究では, 複数化学種濃度と流体速度の時系列レーザ計測法により構築された世界最先端の多次元多変量レーザ計測法を, 実用燃焼器を模擬した各種燃焼器に適用し, 高圧・高レイノルズ数乱流予混合火炎の構造を解明するとともに, 得られた知見に基づいて種々の燃焼場に適用可能なLarge Eddy Simulation (LES)のためのSGS燃焼モデルを構築・検証することを目的としている. 平成25年度はこれまでに開発した, 二次元平面内において局所火炎構造と乱流特性の動的特性の検討が可能な多次元多変量レーザ計測法を乱流噴流予混合火炎に適用し, 高レイノルズ数条件下における乱流予混合火炎の局所構造及びその動的特性について検討を行った. 火炎構造と乱流運動が含む組織性を明らかにするため固有直交分解解析を行い, 高速噴流火炎では微細な予混合気塊形成とその高速消費が支配的となる条件が存在することを明らかにした. また計測された微細予混合気塊の大きさ及びその消費速度に対して統計的解析を行った結果, 乱流噴流予混合火炎の火炎先端部においては未燃予混合気塊の消費速度は層流燃焼速度の約3倍の値をとることを示し, このような現象が乱流燃焼速度の上昇に寄与していることを明らかにした. また上記の現象は, CHラジカルを対象とした平面レーザ誘起蛍光法(PLIFIによってのみ観察できる場合が多数あることから, 高レイノルズ数乱流中において乱流予混合火炎の検出を行う場合のCH PLIFの重要性及び, 開発した同時計測法の有効性を明らかにした. 実用燃焼場で用いられる, 液体燃料を使用するガスタービン燃焼器を模擬したスワール型乱流燃焼器を対象とした多次元多変量レーザ計測を行い, その動的特性についての検討を行った. 時系列粒子画像流速計, 圧力振動及びCH自発光の同時計測により, 流体速度場と燃料液滴の分布, 圧力振動及び火炎の挙動を計測することで, 燃焼器内に存在する支配的な2つのモードとその当量比依存性を明らかにした.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り, 開発した多次元多変量時系列レーザ計測法を用いて, 高レイノルズ数乱流条件下における乱流予混合火炎の局所火炎構造及びその動的特性を検討することができた. 広範な条件において高い精度を有するSGS燃焼モデルの構築には高圧・高レイノルズ数乱流予混合火炎を対象とした実験計測が必要不可欠であるが, これは現在順調に遂行されている.
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Strategy for Future Research Activity |
引き続きこれまでの実用燃焼器を模擬した高レイノルズ数条件下での研究を進めるとともに, 現有の定容容器型乱流燃焼器に多次元多変量時系列レーザ計測法を適用することにより, 高圧力条件下で形成される乱流予混合火炎のフラクタル特性等, 大域的火炎構造の動的特性及びそれらの圧力依存性を明らかにすることに重点をおいて研究を行う.
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Research Products
(6 results)