2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13J08426
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
三浦 真 金沢大学, 自然科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ポディフォーム・クロミタイト / オマーン・オフィオライト / 初期島弧マグマ / 白金族元素組成 / 超高圧クロミタイト / 超高圧変成作用 / クロミタイトの組織的分類 |
Outline of Annual Research Achievements |
ポディフォーム・クロミタイトはクロムの資源鉱石として知られているマントル構成岩であり、マントル深部での化学的プロセス・ダイナミクスを示唆する岩石として重要な岩石である。本研究では、マントルダイナミクスとクロミタイト形成を結び付けた新しいクロミタイト成因論を構築することで、物質的証拠に乏しいマントルダイナミクスを検出することを目指した。 オマーン・オフィオライトにおける野外調査・実験室内での解析の結果、オマーンのクロミタイトは海洋的マントルで形成されたものと島弧的マントルで形成されたものの2種類があることが判明した。島弧的マントルで形成されたクロミタイトは鉱物の微量元素化学組成から、初期島弧マグマによって形成されたことが明らかとなった。またその裏付けとして実際の島弧下マントル起源である西南日本唐津高島の玄武岩中に産するクロミタイト捕獲岩との組織・鉱物化学組成・白金族元素含有量における類似性を明らかにした。この成果は国際誌に公表された(Miura and Arai 2014)。本研究の結果は、オマーンのクロミタイトは最上部マントルといった低圧条件で形成されたことを強く示唆する。続いて超高圧クロミタイトの成因について探るために、チベット・北極圏ウラルの超高圧クロミタイトの系統的な観察・解析を行った。両産地のクロミタイトは地質学的・岩石学的特徴において類似しており、同様のプロセスで形成されたと考えられる。これら超高圧クロミタイトとオマーンの低圧型クロミタイトの特徴は全く異なるものである。ある種の高圧起源である四国東赤石かんらん岩体中のクロミタイトは様々な特徴において超高圧クロミタイトに類似しており、超高圧クロミタイト形成に超高圧変成作用が関わっている可能性がある。様々な特徴を有するクロミタイト形成にはマントルダイナミクスが深く関わっていることが示唆される。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)