2014 Fiscal Year Annual Research Report
ロタキサンの熱応答スイッチの開発と液晶エラストマーへの展開
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13J08490
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
阿部 陽子 東京工業大学, 大学院理工学研究科(工学系), 特別研究員(PD)
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Keywords | ロタキサン / 分子スイッチ / 熱応答性 / 液晶ポリマー / 液晶エラストマー / 可動性架橋点 / アクチュエーター / 分子ケージ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、熱応答ロタキサンスイッチの熱応答特性の改良や液晶エラストマーヘの展開を目指す。この研究課題を達成することで、超分子材料の固相での機能制御やロタキサン構造を刺激応答部位とした液晶特性制御法の開発、新規刺激応答性液晶エラストマーの構築が期待でき、超分子の材料への展開が飛躍的に進歩すると言える。昨年度、熱応答性ロタキサンの熱分解性対アニオン源を検討したところ、トリクロロ酢酸よりも高温で分解する熱応答性分子スイッチを達成した。また、トリクロロ酢酸を対アニオンとするロタキサンにおいて、固相中で輪成分ステーションに戻す反応の検討を行い、可逆的なスイッチを達成した。また、熱応答性ロタキサン構造をポリマー骨格に導入しその特性変換について精査した。さらに液晶エラストマーの作成を行った。 本年度の実施状況は以下の通りである。1. 熱応答性分子スイッチの新規高分子骨格への導入を検討した。熱分解性骨格のトリクロロ酢酸イオンを有するロタキサン構造を主鎖型ポリエステルに導入し、各種熱物性を検討した。その結果、主鎖型ポリマー骨格に導入した場合でも対アニオンの熱分解に起因する重量変化、熱特性の変化が観測された。この結果を学会発表し、論文執筆まで行った。2. 二環性輪成分と軸成分からなるロタキサン型架橋剤を作成し、主鎖型液晶ポリマーを架橋した液晶エラストマーを合成した。化学架橋剤とロタキサン型架橋剤の力学的特性を比較したところ、ロタキサン型架橋剤の方が柔軟性の高い結果となることが示唆された。これらのデータを学会発表し、論文執筆用データを収集した。3. ドイツゲッティンゲン大学のClever研究室で分子ケージの研究を行った。その間、研究とディスカッションを行い、新規骨格への発想を得た。
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Research Progress Status |
本研究課題は平成26年度が最終年度のため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題は平成26年度が最終年度のため、記入しない。
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Research Products
(2 results)