2014 Fiscal Year Annual Research Report
抗体に代わるナノバイオデバイス構築に適した高選択性分子認識ペプチドの開発
Project/Area Number |
13J08919
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
望月 佑樹 埼玉大学, 理工学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 進化分子工学 / cDNAディスプレイ / ジスルフィドリッチペプチド / スキャフォールド / VHH / ピューロマイシン・リンカー / ペプチドアプタマー |
Outline of Annual Research Achievements |
抗体分子は、従来、優れた分子認識分子として医薬・診断薬・研究用試薬等の多方面で利用されているが、ナノテクノロジーに用いられている各種素材との適合性に課題があり、代わりとなる分子認識分子の開発が望まれている。本研究は、優れた分子認識能を有するペプチドをデザインする戦略の確立を目指した。具体的には、人工的に複数のジスルフィド架橋を組込むことで立体構造を安定化させペプチドの分子認識能を向上させることを試みた。平成25年度には進化分子工学的技術であるcDNAディスプレイ法を用いてアミノ基認識ジスルフィドリッチペプチド(DRP)の取得に成功している。平成26年度はアミノ基認識DRP内のジスルフィド架橋により形成されるループ領域をランダム化した二次ライブラリを作製し、cDNAディスプレイ法を用いて元の配列とは全く異なる新規アミノ基認識DRP配列の取得に成功した。この結果は、進化分子工学的にde novoデザインされた分子認識DRPをスキャフォールドとして利用できる可能性を示唆するものと考えている。 また、ラクダ科動物由来の重鎖抗体の認識機能部位を取り出したVHH抗体も熱安定性が極めて高くナノテクノロジーへの適合性に優れていると考え、cDNAディスプレイ法を用いてデザインすることを試みた。その結果、低分子化合物であるアンピシリンに結合するVHH抗体を試験管内で人工的にデザインすることに成功した。加えて、基盤技術であるcDNAディスプレイ法による分子認識分子のデザインを更に効率化するために、分子認識DRPのプルダウンアッセイ法並びに候補配列の取得と結合評価の両目的に利用可能な新規ピューロマイシン・リンカーを開発した。 これらの成果により、ナノテクノロジーとの適合性が良い多様な分子認識分子の開発が促進され、革新的なナノバイオデバイスの開発につながることが期待される。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)