2014 Fiscal Year Annual Research Report
エジプトにおけるイスラームの変容過程:古代エジプトやキリスト教信仰の影響を中心に
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13J08962
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
辻 明日香 東京大学, 東洋文化研究所, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | イスラーム / 東方キリスト教 / コプト / 国際研究者交流 / 国際情報交換 / エジプト |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的はイスラームの地域性・時代性を捉えるために、14世紀エジプトにおけるムスリムの宗教実践を、古代エジプトに遡るエジプト人の習俗やキリスト教徒の宗教実践の影響、ムスリム法学者によるこれら習俗の容認といった視点から考察することにある。本年度は、研究課題のうち、「ムスリムの信仰生活における、古代エジプトの習俗やキリスト教徒の宗教実践の影響」に取り組んだ。 主な活動は以下のとおりである:1. 研究報告:今年度は様々な分野の研究会にて計4本の研究報告を行い、またシンポジウムにおけるコメンテーターを1件つとめた。2. 海外研究者招聘:9月には、京都にて開催されたシンポジウムのために来日した研究者を東京大学へ招聘し、セミナーを開催した。Chrysi Kotsifou (Van Leer Jerusalem Institute,Israel), “Life in a 10th-century Egyptian Monastery and the Scribal Practices at the Monastery of St. John the Little,” 東文研セミナー、於東京大学東洋文化研究所、2014年9月8日。ビザンツ史、東方キリスト教史、イスラーム史、美術史と様々な時代や地域、分野の研究者の参加があり、活発な議論が交わされた。 得られた成果について:今年度は専門分野から少し離れ、西洋史やアフリカ史、考古学といった様々な分野の研究会にて報告を行い、他分野の研究者との対話や交流を深めた。報告準備や報告後のディスカッションを通じて、従来のイスラーム史研究においては単なる土着信仰として捉えられがちであった、古代エジプトにおける民間信仰や、イスラーム期以降のエジプトにおけるキリスト教文化について考察を深められた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は海外調査はできなかったものの、海外から研究者を招聘してセミナーを開催し、論文を4本投稿するなど、一定の研究成果を挙げられたと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度は、14世紀エジプトにおけるムスリムの信仰実践に関する法学者の見解について考察することを中心に研究を推進したい。
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Research Products
(9 results)