2015 Fiscal Year Annual Research Report
生殖細胞に対する光細胞操作を駆使した重複受精機構の解析
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13J09285
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
永原 史織 名古屋大学, 理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 重複受精 / シロイヌナズナ / ライブイメージング |
Outline of Annual Research Achievements |
被子植物の重複受精では,2つの精細胞がそれぞれ異なる受精相手,すなわち卵細胞および中央細胞と受精する。正常な種子の発達には両方の受精が達成されることが必須であるが,2つの精細胞を異なる受精相手へと正確に分配する機構など,重複受精の詳細な仕組みは未だ明らかになっていない。そこで本研究では,モデル植物シロイヌナズナを材料に,花粉管と胚珠組織を用いたsemi-in vivo重複受精系による重複受精のライブイメージング解析と顕微細胞操作を駆使して,2つの精細胞の受精相手が決定されるための雌雄配偶子間コミュニケーションの実体を解明することを目指した。 まず,二光子レーザー顕微鏡のフェムト秒パルスレーザーを用いることで,胚珠内の卵細胞または中央細胞の核にレーザーを特異的に照射し,ダメージを与えることに成功した。卵細胞核を破壊した胚珠内における2つの精細胞の挙動をsemi-in vivo重複受精系により観察したところ,残された中央細胞が2つのうち1つの精細胞のみと受精する「多精拒否機構」を有する可能性が示唆された。さらに,精細胞の数が増えたときの雌雄配偶子間コミュニケーションを解析するために,1本の花粉管内に複数ペアの精細胞をもつtetraspore 変異体のノックアウト変異体をCRISPR/Cas9システムにより作出した。この変異体を用い,胚珠内に放出された4つの精細胞の挙動をライブイメージングにより初めて捉えることに成功し,4つの精細胞のうち2つだけがそれぞれ卵細胞および中央細胞と受精することを見出した。これにより,2つの雌性配偶子が1つの精細胞とだけ受精する多精拒否機構を有することで,重複受精が成立していることが示唆された。今後,作出した変異体を用い,より多くの精細胞が放出された際にも1対1での受精が維持されるのかどうかなど,重複受精における多精拒否機構の重要性を明らかにしたい。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)