2014 Fiscal Year Annual Research Report
美的かつ機動的な超多自由度アーティスティックヒューマノイドの体幹構成と制御
Project/Area Number |
13J09389
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
梯 百合子 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ヒューマノイド / 身体表現 / 体幹 / 炭素繊維強化プラスチック / 腱駆動 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,美的かつ機動的なアーティスティックヒューマノイドの実現に向け,極めて自由度の高い体幹を構成し,その効率的な制御法と,美しく動かすための評価器を築く手法を明らかにすることである.ロボットの新たな魅力を開拓するため,芸術性の高い,美しいヒューマノイドの実現に向けて,ダンサーの身体構造と動作を分析し,表現力の高い身体の構成法と制御法を明らかにする. 本年度の計画は,FRP(繊維強化プラスチック)成形による試作品を用いて試験用の体幹を開発し,並行して制御システムの構築や目標動作であるダンスの型の運動生成および評価を行うことであった.初年度に煮詰めたコンセプトおよび技術目標に基づき,本年度は小型のFRP部品および一本の弾性体から,しなやかで曲線的なラインを有する体幹の実現に向けた,超多自由度腱駆動脊椎ロボットと前段階の試作機の2台を開発した.これは脊椎特有のS字ラインを有し,軽量で,シンプルな構成の脊椎機構の検証を行うためのものであり,理論上は9個のアクチュエータで制御可能と考えているが,実際には動作不良もあり,不具合部品の改良を急いでいる.FRP部品について,初年度に構築した特殊な設備環境を活用した小型で複雑な部品の製作ノウハウが確立されてきており,体幹部の開発と並行して今後はFRP部品の大型化を進め,シンプルな全身骨格モデルを開発して運動生成および評価試験につなげたいと考えている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
初年度に定めたコンセプトと技術目標に沿って,最も重要な体幹部の試作機を開発しており,CFRP(炭素繊維強化プラスチック)成形の技術も確立されてきてたが,動作試験に必要な脊椎以外の骨格成形について,必要な技術の一つであるCFRP部品の大型化がやや遅れているため.
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は試験用の体幹に仕上げを施し,四肢と統合して物としての完成度を高めるとともに,複数の専門家やダンサーと意見交換し,ダンスの型の動作生成や,動きの質を判定してより美的な動作を修得していくための評価器の構築を目指す.
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Research Products
(1 results)