2013 Fiscal Year Annual Research Report
エマルション望遠鏡、高速飛跡読取技術を駆使したγ線天体精密観測と宇宙線加速の研究
Project/Area Number |
13J09408
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
六條 宏紀 名古屋市大学, エコトピア科学研究所, 特別研究員-PD (00725814)
|
Keywords | ガンマ線天文学 / 宇宙線 / 原子核乾板 / 気球実験 |
Research Abstract |
最新の原子核乾板および解析技術をガンマ線観測器へ応用することで、現存するGeVガンマ線観測機器よりも1桁高い解像度でガンマ線源を撮像することが可能となる。本研究は、高分解能「エマルションガンマ線望遠鏡」を開発し、大面積検出器を気球に搭載して長時間フライトを実施し、現在「未同定」とされている謎のガンマ線天体や、宇宙線加速が示唆される超新星残骸等の精密観測を実現することを目的としている。 本年度は、2014年11月に予定しているJAXA国際大気球実験に向け、準備研究を行った。本実験は、GRAINE計画の2回目のフライトであり、我々の開発するエマルションガンマ線望遠鏡によってガンマ線天体Velapulsarを検出し、100MeV領域において最高精度でのイメージング性能を実証することを目指す。 名古屋大学で独自製造している高感度型原子核乳剤を用いてプロトタイプ検出器を製作し、東大宇宙線研付属乗鞍観測所(標高2770m)へ運び、100MeV領域のガンマ線観測テストを行った。乳剤自体を改良する事で飛跡検出効率の大幅な改善がみられ、ガンマ線検出に有効であることを確認した。さらにこの乳剤の連続製造体制を整え、本番実験に向けて量産を開始した。今夏までに必要な乳剤が製造完了となるペースで準備が順調に進んでいる。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画よりもフライトが半年延期となったが、検出器製作、原子核乳剤の量産ペースは順調に進んでいる。
|
Strategy for Future Research Activity |
2014年11月のフライトに向けて全力で準備を進める。
|
Research Products
(8 results)
-
-
-
-
-
-
[Presentation] GRAINE実験2013
Author(s)
六條宏紀, 他
Organizer
新学術領域研究「ニュートリノフロンティア」研究会
Place of Presentation
クロス・ウェーブ府中
Year and Date
20131207-08
-
-