2014 Fiscal Year Annual Research Report
エマルション望遠鏡、高速飛跡読取技術を駆使したγ線天体精密観測と宇宙線加速の研究
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13J09408
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
六條 宏紀 名古屋大学, エコトピア科学研究所, 特別研究員(PD) (00725814)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ガンマ線天文学 / 宇宙線 / 気球実験 / 原子核乾板 |
Outline of Annual Research Achievements |
最新の原子核乾板および解析技術をガンマ線観測器へ応用することで、現存するGeVガンマ線観測機器よりも1桁高い解像度でガンマ線源を撮像することが可能となる。本研究は、高分解能「エマルションガンマ線望遠鏡」を開発し、大面積検出器を気球に搭載して長時間フライトを実施し、現在「未同定」とされている謎のガンマ線天体や、宇宙線加速が示唆される超新星残骸等の精密観測を実現することを目的としている。2015年度に予定している大気球実験は、中口径のエマルションガンマ線望遠鏡をオーストラリアアリススプリングスより放球し、ガンマ線天体Vela pulsarを検出し、100MeV領域において最高精度でのイメージング性能を実証することを目指している。 2014年度は、以下の準備研究を行った。(1)実験に使用する約50平米の原子核乾板の製造、(2)気球搭載風船型圧力容器の開発、(3)J-PARCニュートリノビームラインミューオンピットでのビーム照射試験による検出器空間校正手法開発。全ての搭載機器は2015年2-3月にオーストラリアへ発送した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
気球打ち上げの時期が半年延期した。
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Strategy for Future Research Activity |
2015年4月よりオーストラリア入りし、気球の打ち上げに備える。放球は5月を予定している。回収した原子核乾板をシドニー大学で現像処理し、日本へ送り返し、データ解析を開始する。
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Research Products
(4 results)