2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13J09644
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
小糸 祐介 東京工業大学, 総合理工学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 水中機能ルイス酸触媒 / 固体NMR / 乳酸合成 / DFT計算 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は英国オックスフォード大学において, 主に酸化物触媒による糖変換反応の継続と93Nb NMR測定をはじめとする新規分析手法によるニオブ酸化物触媒の構造解析を行った.触媒にはアミン化合物による層剥離によって合成した単層構造のHNb3O8やHSr2Nb3O10のニオブ酸化物を使用した. この触媒は高表面積, 高ルイス酸点密度等の特徴を有し, ピルビン酸アルデヒドからの乳酸合成反応において, Nb2O5に匹敵する高活性を示すことが確認された. 当反応は, 昨年度の研究実施状況に報告したようにルイス酸点のみが効果的に働くことが知られており, 単層HNb3O8やHSr2Nb3O10が効果的な水中機能ルイス酸として機能することを明らかにした.一方でHNb3O8とHSr2Nb3O10間では, 乳酸選択率に優位な差異は確認されず, 各触媒のルイス酸性に明確な差が見られなかった.DFT計算においてHNb3O8とHSr2Nb3O10の単層構造のモデルを評価したところ, ルイス酸性の指標となるニオブ原子サイトの極性にも大きな違いはみられず, ルイス酸性単独の性質としては, 大きな差が無いことが計算的にも実証された. また, 固体NMRの世界的権威であるワーウィック大学との共同研究も行った.これまでニオブ酸化物触媒のNMR解析に93Nb をはじめとする四極子核NMRの手法は殆ど活用されることは無かったが, 他の分析手法では得難いニオブ核の分子構造を特定できることから非常に重要である.本研究では, 層剥離前後のHNb3O8とHSr2Nb3O10 を比較し, 構造の変化を追跡した.その結果, ペロブスカイト構造を有するHSr2Nb3O10のみ剥離後, 大きくニオブサイトの構造が変化することをスペクトルの化学シフトと四極子相互作用のパラメータ評価から明らかにした.
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)