2014 Fiscal Year Annual Research Report
ウェブクランプ形式柱梁接合部の応力伝達機構及び損傷予測に関する研究
Project/Area Number |
13J09712
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
荒木 景太 東京大学, 工学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 柱梁接合部 / シアプレート / 接合金物 / 応力分担 / 局部変形 |
Outline of Annual Research Achievements |
ウェブクランプ形式は、中低層鉄骨造建物における新しい柱梁接合部として提案された。本接合部は、特殊な技能を必要とせず、ボルトの締結のみで施工が完了することが大きな利点である。 本接合部設計方法の実現のためには、本接合形式が伝達する応力を解明する必要がある。既往の検討では、シアプレートを省略しても応力伝達が可能であることがわかったものの、接合金物とシアプレートがどのような応力を伝達するのかについては解明されていない。もし、本接合部の応力伝達が解明されシアプレートを省略できることが可能であることがわかれば、本接合部の実用化に寄与するだけでなく、本接合部製作の簡略化が実現し、優位性の向上につながると考えられる。 以上の観点から、本年度では、シアプレートを有無を統一的に評価できる設計法を提案するため、構造実験と数値解析の両面から、本接合形式接合金物とシアプレートの応力伝達に関する検討を行った。この検討により、本接合部内部の応力の流れを明らかとすると同時に、シアプレートの力学的な働きを明らかとした。 本年度の検討により、シアプレートを設けることで接合金物の曲げ変形を抑制し、これに伴い接合金物とシアプレートの間に応力分担が生じていることがわかった。これに対して、シアプレートを設けない場合は接合金物の曲げ変形が生じやすくなることがわかった。この接合金物の曲げ変形は、梁フランジおよびウェブの局部変形を誘発する恐れがあるため、梁の板厚がうすくシアプレートを設けない場合は、この局部変形により接合部全体の耐力と変形能力が低下する可能性がある。 今後の課題としては、以下の2つが挙げられる。ひとつは、接合金物の曲げ変形に着目して、シアプレートの有無を統一的に評価する接合部設計手法を検討することであり、もうひとつは、シアプレートを設けない場合において、使用できる梁の形状について検討することである。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)