2014 Fiscal Year Annual Research Report
シリコン系2重量子ドットを用いた高性能なスピン量子ビットの実装と 量子計算の実現
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13J09761
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
武田 健太 東京大学, 工学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 量子ドット / 量子ビット |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度の研究では、昨年度作製および測定を開始した試料の測定を継続して行った。スピンブロッケードおよびゲート電圧パルスによるスピン状態の初期化、測定(ポンプ・プローブ法)によって、1スピン操作に相当する単一電子スピン共鳴を確認した。得られたスピン共鳴信号中には、従来のGaAs系量子ドットでは見られない、反交差構造が得られた。これは、歪みSi系の2重バレー縮退(量子ドット中では閉じ込めのためわずかに縮退が解けている。)に起因するもので、バレー励起エネルギーと、スピンのゼーマンエネルギーが等しいときにスピンおよびバレー励起状態が混成することに相当する。 続いて、本研究の中心テーマである高性能なスピン量子ビットの実装に相当する、電子スピン共鳴の時間分解測定(Rabi振動)および、Ramsey干渉によるコヒーレンス評価の実験を行った。本測定では、電子スピンの読み出しは各量子ドットに結合した電極を用いたenergy selective readoutを用いて、左右各量子ドットに対して独立に行った。左右どちらのドットに対しても、Rabi振動の観測に成功し、現在のSi系量子ドットにおける報告例の中では最高のRabi周波数(=単一量子ビットの操作速度)を得た。Ramsey干渉によるコヒーレンス評価では、各量子ドットについて、2μs程度のT2*(集団横位相緩和時間)を得た。この値は、従来のGaAs系量子ドットの100倍程度の値となっており、Si系で核スピンの影響が大きく低減されたことを示す。これらの値(Rabi周波数およびT2*)は、位相緩和のみを考慮した単一量子ビット操作の忠実度としては、99.9%以上に相当し、従来のGaAs系で実現された最高値(96.6%)と比較すると、スピン量子ビットの性能が大きく向上したことがわかる。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)
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[Presentation] Single-electron spin resonance in a Si/SiGe double quantum dot with a micromagnet2015
Author(s)
K. Takeda, J. Kamioka, T. Obata, T. Otsuka, T. Nakajima, M. R. Delbecq, S. AmahaC, J. Yoneda, A. Noiri, R. Sugawara, T. Kodera, S. OdaB, and S. Tarucha
Organizer
APS March meeting 2015
Place of Presentation
San Antonio, USA
Year and Date
2015-03-05
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