2015 Fiscal Year Annual Research Report
骨・軟骨形成における、一次繊毛関連蛋白BBS3の分子機能解析
Project/Area Number |
13J09828
|
Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
川崎 真希理 東京医科歯科大学, 医歯学総合研究科, 特別研究員(DC1)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | 一次繊毛 / Bardet-Biedl Syndrome / 頭蓋底 / 細胞遊走 |
Outline of Annual Research Achievements |
一次繊毛は細胞外へ突出したアンテナ様細胞小器官であり、ヘッジホッグシグナルを含む様々なシグナル伝達への関与や、細胞外の力学的・化学的情報を細胞内へと伝えるセンサーとして機能すると考えられている。しかし、骨格発生における一次繊毛の機能は未だ十分に理解されていない。本研究は、Bardet-Biedl Syndromeの原因遺伝子であるBBS3という分子に着目し、そのノックアウトマウス (Bbs3 KOマウス)の骨格発生を検討することを目的とした。 我々はこれまでにBbs3 KOマウスには特徴的な頭蓋顔面領域の形態異常が観察されること、また顔面正中部の構造が低形成であることを示した。当該年度においては、胎生発生期の頭蓋顔面領域におけるBBS3の発現パターンを検討した。その結果、BBS3は胎生期12.5日目に頭蓋底正中部に出現する鋳型(外肺葉性間葉細胞の凝集)の背側に強く発現することが明らかとなった。頭蓋底の形成には両側から正中部への細胞遊走が必要であるが、Bbs3をノックダウンした細胞では、細胞遊走能が低下していたことから、BBS3 KOマウスの頭蓋顔面領域における正中部の低形成は、正中部への細胞遊走能の低下が原因であると示唆される。 我々の研究成果は、Bardet-Biedl Syndromeの早期診断および適切な臨床的処置に寄与すると考えられる。なお、本研究の成果は、第33回日本骨代謝学会において口頭発表され、オーストラリア・ニュージーランド骨代謝学会(Australia New Zealand Bone and Mineral Society)へのトラベルグラントを授与された。また、米国骨代謝学会(American Society for Bone and Mineral Research)においても報告され、高い評価を得た。さらに、本研究は査読付き国際雑誌「Bone」に投稿され、2016年2月に受理された。
|
Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(4 results)