2014 Fiscal Year Annual Research Report
雑音を含む大規模データからの知見獲得に向けた個別化に基づく学習分類子システム
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13J10014
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
中田 雅也 電気通信大学, 情報理工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 知識獲得技術 / データマイニング / 機械学習 / 進化計算 |
Outline of Annual Research Achievements |
次世代データマイニング手法としての学習分類子システム(LCS)の基盤技術確立を目指して,昨年度は,(1)最適解ならびに準最適解の識別理論の構築ならびに(2)時系列データマイニングに適用可能なLCS(XCS-SL)を構築した 同識別理論は,最適解ならびに準最適解の獲得を数学的に保証するパラメータを導くものであり,導出されたパラメータを用いたLCSは,従来LCSの学習性能を飛躍的に向上させた.具体的には,従来LCSの必要学習回数を最大93%削減し,最大40%の分類精度の改善に成功している.一方,XCS-SLは,従来のLCSが適用不能であった時系列データマイニング問題(Sequence Labeling)における拡張手法であり,従来の既存機械学習手法と比べて,獲得解の解釈性を重視した知識獲得技術システムを実現した.また,学会誌2件(Evolutionary Intelligence, Springer: 2件),国内外学会発表3件(Genetic and Evolutionary Computation Conference:GECCO2015: 2件, 13th International Conference on Parallel Problem Solving from Nature (PPSN): 1件)において論文が採択ならびに発表を実施した.また,昨年度は、イギリス・ブリストル大学, Dr. Tim Kovacsのもとで5ヶ月,その後ニュージランド・ビクトリア大学ウェリントン, Dr. Will Neil Browneのもとで3ヶ月海外において研究活動を実施した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度の研究成果は,採択第二年度目の研究計画「準最適解の獲得に向けた学習法(adaptive action map)の提案とその個別化の構築」を実現すると同時に,採択第三年度目の研究計画「確率モデルを用いた複数ルールを考慮しる一般化手法」内のサブテーマ「実環境問題における適用」において必要となるLCS(XCS-SL)を提案している.したがって、当初の研究計画を達成すると同時に今年度の研究採択課題についても部分的に達成している.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、昨年度提案した準最適解の獲得理論と時系列データマイニングのためのLCS(XCS-SL)を統合したLCSを構築し、採択課題の最終課題である「実環境問題における適用」内で設定している「介護ケアプランマイニング問題」において同手法の有効性を検証することが必要である.このために、準最適解の獲得理論をXCS-SLに適用可能な理論へ拡張する必要がある.また、2)XCS-SL内で必要となるメモリ数が増加することで、獲得解の解釈性が低下する問題、ならびに3)解のエピスタシス性が強い問題に対しては、学習性能が低下する必要がある.1)については,XCS-SLで用いる学習メカニズムはXCSと同様であり同理論の枠組みは応用可能であり、分類子構造の違い(解構造の違い)を考慮した同理論の拡張を予定している.2)については、知識解釈性を考慮した分類子構造を提案し、最後に3)については、導入した新たな分類子構造において、進化計算によってその必要メモリ数を最適化することで、探索効率を向上させることで解決を図る.
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Research Products
(7 results)