2014 Fiscal Year Annual Research Report
光磁性スイッチング錯体における超高速スピンダイナミクスの観測
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13J10196
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
浅原 彰文 東京大学, 理学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 光誘起相転移 / フェムト秒分光 / 光スイッチング材料 / 金属半導体転移 / 金属酸化物 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は,近年開発された光スイッチング物質であるラムダ型五酸化三チタン(Ti3O5)ナノ粒子の相転移ダイナミクスを理解することを目的として研究を行った.この物質は,光照射によって室温で半導体⇔金属相転移を示すという非常に特徴的かつ有用な光スイッチング特性を持つ.この系については未だダイナミクスの研究がほとんどなされていなかたったため,様々な時間分解測定を用いてその過程を詳細に調べた.
具体的には,光誘起半導体-金属相転移ダイナミクスを明らかにするために,時間分解拡散反射分光を行った.本実験では,ポンプ-プローブ分光法(測定範囲:100 fs ~ 1 ns)とストリークカメラ法(1 ns ~ 1 ms)という2種類の測定を組み合わせた実験系を構築することで,10桁にわたる広時間領域のダイナミクスを測定することを可能にし,光励起直後から初期状態に緩和するまでの全緩和ダイナミクスについて調べた.本研究では,特に半導体→金属相転移について詳細に調べた.
実験の結果,光励起によって半導体→金属相転移が数100 fs以内に生じることや,金属相ドメインの消滅・成長過程を含んだ超高速な相転移ダイナミクス描像が初めて明らかになった.また,逆過程の相転移(金属相→半導体相)においても,同様の時間スケールの相転移プロセスがあることが明らかになった.以上の研究より,Ti3O5ナノ粒子という新奇な光スイッチング機能性物質の応答特性がおよそ理解できたが,これは同時に本物質の記録材料としての潜在能力の高さも同時に示した.以上の成果は今年度内に,Physical Review B誌に発表された.
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)